市営住宅75世帯の家賃 9年間誤徴収 計702万円過大に、過少分は304万円 入居者の指摘で発覚 奄美市

 2023/09/21 08:30
 鹿児島県奄美市は20日、市営住宅の家賃延べ75世帯分を2014~22年度に誤って徴収していたと発表した。過大徴収分が50世帯702万4000円で全額を返還。過少徴収分は25世帯304万円で、うち3世帯に22万2000円の支払いを求める。残り22世帯の281万8000円は消滅時効のため請求しない。

 建築住宅課によると、12年度の市営住宅管理条例施行規則の改正時、収入要件や家賃額の緩和条件に誤りや漏れがあった。そのため世帯収入などを入力すれば家賃が自動計算されるシステムの算定額と差が生じ、職員が修正。その際に事務処理を誤った。

 昨年8月に「収入が変わらないのに14、15年度の家賃が高かった」と入居者から指摘があり、発覚した。過大徴収額は1世帯当たり最高106万円(14~17年度)、過少徴収額は同84万円(14~16年度)。

 市は施行規則を改正し、システムとの整合性を図るなどの対策を取る。安田壮平市長は「入居者に迷惑をかけ、市民の信頼を損ねた」と謝罪した。