鹿屋で展開中の米軍無人偵察機MQ9 「1年間との認識変わっていない」 防衛相、期間延長を否定

 2023/09/23 07:55
海自鹿屋基地に一時展開する米空軍無人偵察機MQ9
海自鹿屋基地に一時展開する米空軍無人偵察機MQ9
 海上自衛隊鹿屋航空基地(鹿児島県鹿屋市)で滑走路を逸脱した米軍無人偵察機MQ9の展開期間について、木原稔防衛相は22日の閣議後会見で「昨年11月21日から1年間との認識に変わりはない。これを前提に米側と調整していく」と述べた。

 鹿屋基地の使用は撤収の期間を除き「飛行運用の開始から1年間」と日米間で合意している。木原防衛相は期間延長の余地があるか問われ、「受け入れ段階からの1年間という前提に基づき、米側とはある意味、ピンどめした形で調整している状況」と否定した。

 オーバーランから1カ月が経過したが「現時点で米側から事案の原因や飛行時期についての説明は受けていない」と回答。展開終了後に海自で試験運用中の無人機などを配備する計画の有無を巡っては「現時点で何も決まっていない」とし、「戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に直面しているので、さまざまな検討をしたい」と語った。

 奄美大島などで米軍輸送機オスプレイの緊急着陸が相次いでいる事態については、防衛省として米側に再度、安全管理の徹底などを申し入れたと説明した。前回の申し入れに対する米側からの情報提供は「まだ私自身、報告は受けてない」とした。