「まだ食べてない」と言うと気の毒な顔をされる…さくさく、ジューシーな唐揚げが南さつま市にあった

 2023/09/23 18:50
二度揚げした熱々の県産若鶏のしょうゆ唐揚げ=南さつま市のピコ
二度揚げした熱々の県産若鶏のしょうゆ唐揚げ=南さつま市のピコ
 朝晩も過ごしやすくなりいよいよ「食欲の秋」到来だ。南日本新聞の南さつま支局の記者がお薦めする、この秋、“必食”の唐揚げを紹介する。

 特製ダレに漬け込まれ衣をまとった鹿児島県産若鶏のもも肉がフライヤーの中で気持ちよさそうに泳ぐ。南さつま市加世田本町のスーパー・ピコの総菜部門。こんがり仕上がった「しょうゆ唐揚げ」は衣さくさく、身はジューシーだ。ニンニクとしょうゆのパンチがきき一口で笑顔になる。

 「できたてはもちろん、冷めてもおいしいと評判です」。総菜部門チーフの小緑一輝さん(28)は自信を見せる。鶏肉は生にこだわり冷凍物を使わず、一度揚げた後に1分ほど取り出し二度揚げする。冷めると衣がしっとり、しょうゆ味がじっくりしみている。

 1946年創業。2011年に食品部門を強化し大幅改装した老舗。唐揚げは昔からあったが、改良を重ね約10年前から現在の形に。テレビで紹介され人気が爆発したという。土日は1日鶏肉約100キロ、年末は200キロ超使う。南さつまに赴任した4月、多くの人から「アレ食べましたか」と聞かれ、「まだです」と答えると、誰もが残念で気の毒そうな顔をしたのを思い出す。

 100グラム259円、唐揚げ弁当(529円)も人気。日置市のタイヘイ吹上店でも販売する。渡辺健社長(62)は「子どもからお年寄りまで幅広く喜ばれ、お土産にもいい。唐揚げを囲んで楽しい時間を」と語る。ピコ=0993(53)6600。