鹿児島国体 会期前競技終了 上位入賞が続々、会場も地鳴りのような歓声響く 10月7日から本大会、熱気つなぐ

 2023/09/25 08:27
体操少年男子の試合を熱心に応援するスタンドの観客=24日、鹿児島市の西原商会アリーナ
体操少年男子の試合を熱心に応援するスタンドの観客=24日、鹿児島市の西原商会アリーナ
 鹿児島国体の会期前競技が24日、9日間の日程を終えた。大きなトラブルはなく、大会運営は順調な滑り出しとなった。県勢はこの日も表彰台を含め上位入賞が続々と誕生。選手の活躍に各会場は盛り上がり、10月7日から始まる本大会へ熱気をつないだ。

 16日から水泳競技が開催された鹿児島市の鴨池公園水泳プールは、競泳成年男子、女子の400メートルメドレーリレー決勝が最終種目に。県代表が入場すると拍手や口笛で沸き立ち、リレー終盤は地鳴りのような大歓声が響き渡った。惜しくも表彰台は逃したが、ほぼ満席の観客席からは健闘をねぎらう拍手が送られた。

 物販ブースには国体関連グッズに加え、菓子やしょうゆ、克灰袋など鹿児島ならではの商品が並んだ。県スポーツ店組合ブースでTシャツやタオルを販売した中川太作さん(46)は「お客の反応もよく、商品は満遍なく売れた」。出店予定の本大会にも期待する。

 郷土勢の好成績が続くレスリング(日置市・吹上浜公園体育館)では、最終日も少年男子グレコローマンスタイル55キロ級の大山理己選手(17)=樟南高=が表彰台に上った。スポーツ観戦が好きという近くの農家、有馬訓さん(71)は「自分もプレーしているみたいに熱くなった。10月は伊集院で軟式野球を見たい」。

 体操少年男子団体総合(鹿児島市・西原商会アリーナ)では、県勢が好演技を連発し、目標の入賞を果たした。山崎海音選手(16)=出水商高=は本大会に出場する選手へ「地元の応援が力になる。最後まで諦めずにベストを尽くしてほしい」とエールを送った。

 身を乗り出すように演技を見つめた池田小学校3年坂上雄太さん(9)は、同じクラブの川畑瞬選手(14)=タートルスポーツクラブ=が鉄棒で大技を決めるたびに声を出して喜んだ。「すごい選手がたくさんいる。この人たちを追い越すぐらい頑張る」と刺激を受けた様子だった。

 西原商会アリーナは、本大会でバレーボールと柔道の会場となる。鹿児島市国体推進部の川田雅子部長(57)は「本大会も選手たちが競技に集中できるよう、競技団体と協力して円滑な運営に心がけたい」と話した。

 総合開会式は10月7日、鹿児島市の白波スタジアムであり、17日までに32競技(17市6町)で熱戦を繰り広げる。特別競技の高校野球(2市)もある。