出水4歳女児溺死「入浴中は視界に入れ、声かけも」 被告側、事故死を主張 検察は「溺れる恐れ予見できた」 鹿児島地裁公判

 2023/09/26 21:46
 鹿児島県出水市で2019年、交際女性の長女=当時(4)=を自宅の浴槽に放置し溺死させたとして、重過失致死や暴行の罪に問われた建設業の男被告(25)=同市明神町=の公判が26日、鹿児島地裁(中田幹人裁判長)であった。被告は「入浴中は洗髪時以外は視界に入れ、声かけもしていた」と述べ、検察側が指摘する注意義務違反はなかったと反論、改めて無罪を主張した。

 検察側は「未成熟な上に体調不良もあり、女児が溺れる恐れがあることを予見できたが、浴槽に放置した」とし、注意義務を怠ったと指摘している。公判後、被告の弁護人は「注意義務違反はなく事故死であり、仮にあったとしても重過失ではない」と主張した。

 起訴状などによると、被告は19年8月28日午後7時40分ごろ〜同9時10分ごろ、女児と2人で入浴。女児に38度以上の高熱があるなど体調急変による溺水を予見できたにもかかわらず、浴槽内に放置した重大な過失で溺死させたなどとされる。