誹謗中傷の火種、運転手不足の一因にも…タクシー業界 写真入り名札の廃止広がる タクシー業界 登録番号に転換へ
2023/09/29 11:07

氏名や顔写真がない新様式の運転者証=鹿児島市与次郎2丁目
日の丸交通(鹿児島市)は9月初旬から順次、掲示する運転者証を顔写真や氏名が乗客側から見えない新様式に更新した。表示されるのは、運転手一人一人に振り分けられる登録番号と事業所名のみ。県タクシー協会によると、県内運転手2462人分を1年間かけて切り替える。
タクシーやバスは、運転手の責任を明確にしてトラブル時に乗客が車両を特定しやすくするため、1956年に名札などの掲示が義務化された。ただ最近は乗客から写真を撮られ交流サイト(SNS)で誹謗(ひぼう)中傷を受けるといった悪質なケースもあり、掲示の必要性が議論されていた。
県タクシー協会の山口俊則専務理事は「県内で目立ったトラブルはない。悪質な事例は主に都市部での話だろうが、県内でも若者や女性運転手が増えているので安心感にはつながる」と話す。日の丸交通本社営業所の今村弘文所長も「運転手を希望する一つのきっかけになれば」と期待する。
登録番号は鹿児島を表す「59」に続く7桁。鹿児島市内のタクシー10事業者で構成する「カゴシマTAXIグループ」の松本明本部長は「これまで通り忘れ物や指摘、トラブルがあれば対応できるので、安心して乗車して」と呼びかける。
名札掲示の廃止はバス事業者にも適用される。「当面は現状を維持する。一部運転手から(非掲示の)要望もあるので検討は続ける」(南国交通)とするなど、県内事業者の大半は掲示を続けている。
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