屋久島町職員も旅費不正領収書 新たに2件、5万円超

(2020/09/16 11:00)
南日本新聞ニュース
 屋久島町幹部らが実際の航空券代などを上回る金額の領収書で出張旅費を精算した問題で、一般職員も同様に旅費を精算し、実費との差額を得ていたことが15日、町議会本会議で明らかになった。2019年5、6月に2回あり、職員側は1年近くたった今年4月付で差額分の計約5万7千円を返還していた。

 同町の不正領収書問題で一般職員の関与が発覚するのは初めて。これまでに住民団体の告発で前副町長の男性(68)と前議長男性(68)、元議長の議員(70)が詐欺容疑などで、領収書を発行した元旅行代理店所長の男性(64)が詐欺ほう助容疑で、それぞれ書類送検。前町課長の男性も告発状が提出された。

 同日の一般質問に立った真辺真紀議員や町当局によると、新たな旅費不正2件はいずれも福岡への3泊4日の出張。航空券の領収書は額面4万7700円で、これまでの不正領収書に関わった旅行代理店が発行した。しかし、実際には飛行機を使わず、新幹線と船で往復していた。

 宿泊料についても、それぞれ3泊分を受け取っていたが、1件はホテルパックで2泊しており、宿泊料計2万1800円を二重取りしていた。今年4月付で、町に差額が返金されたことが開示請求で判明したという。町は出張した職員の氏名を明らかにしていない。

 真辺議員は「不正の広がりに驚く。全容を解明するため、弁護士などを入れた第三者委員会を設置する必要がある」と指摘した。

 同町の旅費不正では、荒木耕治町長(70)が普通運賃の航空券を格安の高齢者割引に切り替え、差額約186万円を不正に得たことが発覚。詐欺容疑などで告発され、不起訴処分(起訴猶予)となっている。

●監査は職員4人、8件指摘

 15日の屋久島町議会一般質問で当局は、町の一般職員4人が2014~19年度、8件の出張旅費を実費より多い額で精算し、差額が計21万5350円に上ったとの監査結果を明らかにした。

 町監査委員は、航空機を利用した職員の旅費精算伝票185件を4~8月に調べた。

 監査結果報告書によると、領収書を添付しなかった職員の場合、今回の調査で旅行代理店に交通費などを問い合わせたところ、精算金額より安かった。職員の氏名、所属、出張目的などのほか、領収書を発行した会社名は記されていない。

 町は関わった職員にてん末書と返還を求めて、処分を検討する。

 このほか同日の一般質問では岩川俊広、寺田猛の両議員が昨年7月、西之表市での熊毛地区消防組合の会合に出席した際、組合から旅費と報酬を受け取りながら町にも旅費を請求していたことが分かった。2議員は町から受給した8700円、8300円をそれぞれ5月に返還した。