373桜島トップ

桜島関連ニュース

桜島ジオパーク 姶良、垂水含め3市に地域拡大 世界版認定へ一歩

(2021-02-06)
【関連表】桜島・錦江湾と霧島ジオパーク
【関連表】桜島・錦江湾と霧島ジオパーク
「桜島・錦江湾ジオパーク」の新エリアの一部である重富海岸の干潟=2020年6月、姶良市(くすの木自然館提供)
「桜島・錦江湾ジオパーク」の新エリアの一部である重富海岸の干潟=2020年6月、姶良市(くすの木自然館提供)
 日本ジオパーク委員会は5日、「桜島・錦江湾ジオパーク」のエリア拡大を認定した。鹿児島市の一部だった範囲が鹿児島、姶良、垂水の3市全域に広がり、対象面積1583平方キロと約4.8倍になった。3市などの推進協議会は今後、「霧島ジオパーク」(2010年、日本認定)と統合し、県内初となる国連教育科学文化機関(ユネスコ)認定の世界ジオパークを目指す。

 過去2回の審査では「組織運営体制が不十分」などとしてエリア拡大を保留された経緯がある。今回の認定を3市一体で観光や教育、環境保全に生かし、人と火山が共生する地域の振興につなげられるかが課題になる。

 「桜島・錦江湾」は「火山と人と自然のつながり」をテーマに魅力を発信してきた。エリア拡大で、約2万9千年前の巨大噴火でできた姶良カルデラ周辺という物語性を高める狙いがある。

 地質学的に価値の高い「ジオサイト」は従来の12から35カ所、生態学的に貴重な「自然サイト」はゼロから6カ所、埋没鳥居など「文化サイト」は10から33カ所に増える。

 同委の中田節也・東京大名誉教授は「地域の魅力向上に大きな前進」と評価。世界ジオパーク認定に関し「二つの火山(桜島、霧島)が並ぶインパクトは強いが、歩調をそろえた準備が必要だろう」と指摘した。

 「桜島・錦江湾」は2013年に日本ジオパークに認定された。霧島、えびの市など鹿児島、宮崎両県の6市町で構成する「霧島」と統合するには飛び地をなくす必要があり、推進協が19年4月に拡大を申請。同10月と20年10月の審査で「保留」とされていた。

【ジオパーク】ジオ(大地)とパーク(公園)を合わせた造語。貴重な地形や地質の保護に加え、地域振興を目的としたエコツーリズムや遊歩道の整備など環境に配慮した活用を認める。日本ジオパーク委員会認定の国内版と、国連教育科学文化機関(ユネスコ)認定の世界版があり、同委が世界版への推薦を審査する。県内の「桜島・錦江湾」「霧島」「三島村・鬼界カルデラ」を含め日本に43地域、世界は日本の9地域を含む44カ国に161地域ある。