桜島100年の主なできごと
1914年 | 大正 3年 | 1月12日 | 大正噴火始まる ※活動は翌年まで続く。その後10年ほどにわたって、降り積もった火山灰による土石流被害が、桜島や大隅半島で頻発する |
1923年 | 大正12年 | このころから茂木ビワの導入本格化 | |
1926年 | 大正15年 | 8月 | 鹿児島市小川町に桜島青果卸売市場開設(36年閉鎖) |
1934年 | 昭和 9年 | 12月 | 桜島フェリー就航(西桜島村営事業としてスタート) |
1935年 | 昭和10年 | 9月 | 降灰多量、農作物被害。10月、噴煙。 |
1936年 | 昭和11年 | 溶岩道路(東桜島~袴腰)が開通 | |
1938年 | 昭和13年 | 3月 | 降灰 |
1939年 | 昭和14年 | 10月26日 | 南岳東南東の中腹(標高750メートル)で噴火=昭和火口できる |
1940年 | 昭和15年 | 4月~ | 噴煙増加 |
6月 | 小爆発、降灰で農作物被害 | ||
1941年 | 昭和16年 | 4~6月 | 南岳東南東の中腹で時々爆発。8月にも爆発 |
5月 | 自動車航送船「第一桜島丸」建造 | ||
1942年 | 昭和17年 | 7月 | 噴石、降灰、空振 |
1943年 | 昭和18年 | 噴煙、鳴動 | |
1944年 | 昭和19年 | 噴煙、鳴動 | |
1945年 | 昭和20年 | 噴煙、鳴動 | |
1946年 | 昭和21年 | 3月9日ごろ | 南岳東斜面(標高800メートル)から溶岩が流出、約3カ月続く(昭和噴火) |
5月10日 | 第一古里川で土石流、1人死亡 | ||
1948年 | 昭和23年 | 7月 | 噴火 |
1949年 | 昭和24年 | 8月12日 | 有村川で土石流、1人死亡 |
1950年 | 昭和25年 | 6月~9月 | 時々小爆発。降灰 |
10月 | 東桜島村、鹿児島市に編入 | ||
1952年 | 昭和27年 | 4月 | 鹿児島測候所が鹿児島地方気象台に昇格 |
1954年 | 昭和29年 | 噴煙 | |
1955年 | 昭和30年 | 10月13日 | 南岳山頂火口で爆発。北岳登山中の鹿児島大学生1人死亡、9人負傷。この日から現在まで活動が続いている。15日の爆発でも南岳で負傷者2人 |
1956年 | 昭和31年 | 1年を通して南岳山頂火口で繰り返し爆発 | |
1957年 | 昭和32年 | 8月 | 桜島一周道路完成 |
1960年 | 昭和35年 | 1月20日 | 引ノ平展望台に5トンの噴石 |
12月 | 京都大学の桜島火山観測所(現・火山活動研究センター)が発足 | ||
1961年 | 昭和36年 | 3月 6日 | 南岳山頂火口爆発。2合目まで噴石、山火事多発 |
1962年 | 昭和37年 | 4月 | 桜島火山観測所のハルタ山観測室落成 |
1964年 | 昭和39年 | 2月 3日 | 南岳山頂火口爆発。下山途中の高校生7人、噴石で重軽傷 |
7月19日 | 野尻川で土石流、1人死亡 | ||
1969年 | 昭和44年 | 7月 | 降灰多量 |
1971年 | 昭和46年 | 1月12日 | 第1回桜島火山爆発総合防災訓練 ※5月以後、南岳爆発なし。西桜島村の1人当たり農業所得、県内トップに |
1972年 | 昭和47年 | 3月 2日 | 308日ぶりに南岳山頂火口爆発 |
9月13日 | 大量降灰、島内の農作物被害大 | ||
10月 2日 | 南岳山頂火口が爆発。3合目まで多量の噴石、山火事多発 | ||
11月 1日 | 黒神地区に大量の噴石降る ※この年から1990年代初めまで南岳山頂火口の激しい活動が続く |
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1973年 | 昭和48年 | 5月 1日 | 町制施行で西桜島村が桜島町に |
6月 1日 | 有村町で農作業中の男性、噴石でけが。東桜島地区に最大でこぶし大の噴石が降り、車100台に被害 | ||
7月 | 防災営農と避難施設の整備を中心とする「活動火山周辺地域における避難施設等の整備等に関する法律」(活火山法)制定 | ||
8月21~22日 | 鹿児島市吉野地区で灰除去の水道使用量が増え、一時断水。給水車出動 | ||
1974年 | 昭和49年 | 6月 | 火山噴火予知連絡会発足(事務局・気象庁、同年に火山噴火予知計画スタート) |
6月17日 | 有村町の第二古里川で土石流、砂防工事中の3人死亡 | ||
8月 9日 | 野尻川の砂防工事現場で土石流、児童含む計5人死亡 | ||
1975年 | 昭和50年 | 3月13日 | 約70キロ離れた宮崎県日南市で降灰 |
4月 8日 | 桜島上空で全日空機のフロントガラスひび割れ | ||
7月 5日 | 高免町、黒神町に塩素ガスを含んだ降灰(通称赤灰)、農作物被害 | ||
10月30日 | 黒神地区に大量の軽石が降る | ||
1976年 | 昭和51年 | 5月13日 | 黒神町、垂水市牛根付近に軽石や火山れき、車のガラス破損多数。日南、串間市で降灰 |
5月17日 | 空振で古里町のホテル窓ガラス24枚、垂水市海潟の協和小学校窓ガラス100枚以上破損 | ||
6月24日 | 東桜島町で土石流、1人死亡 | ||
7月 | 国の桜島直轄治山事業が着工 | ||
1977年 | 昭和52年 | 2月 1日 | 空振で垂水市海潟の協和小窓ガラス約60枚破損 |
11月30日 | 古里、有村町で噴石による山火事3件、空振で窓ガラス多数破損 | ||
12月25日 | 国分市上空で全日空機フロントガラスが火山灰によりひび割れ | ||
1978年 | 昭和53年 | 4月 | 「活動火山周辺地域における避難施設等の整備等に関する法律」改正、名称が「活動火山対策特別措置法」に。降灰防除対策や火山観測・研究を盛り込む |
4月27日 | 鹿児島市街地で砂漠並みの湿度4%。降灰が水分を吸ったためとみられる | ||
7月29日 ~8月 1日 |
桜島町武、藤野両地区に噴石、3人けが。鹿児島市吉野町に直径最大約3センチの火山れき多量、電柱のガイシ絶縁不良になり2500戸停電。熊本県水俣市で降灰 | ||
10月 5日 | 京大桜島火山観測所がハルタ山から現在の桜島横山町に移転し、関係者に披露 | ||
10月12日 | 県の桜島降灰健康検診事業始まる | ||
12月 4日 | 福山町上空で全日空機フロントガラスにひび ※この年から鹿児島県が本土全域55カ所で降灰観測 |
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1979年 | 昭和54年 | 2月26日 | 黒神小と、北海道有珠山の麓にある洞爺湖温泉小が姉妹校盟約 |
11~12月 | 火山灰による航空機のガラスひび割れ相次ぐ | ||
1980年 | 昭和55年 | 1月 | 運輸省が桜島の噴煙回避で新飛行コース |
5月 2日 | 鹿児島市の高見馬場交差点で市電脱線、17メートル走行。原因は降灰によるレール埋没 | ||
5月 8日 | 鹿児島市吉野台地から上町一帯で、約3700戸停電。信号も止まり、国道渋滞 | ||
1981年 | 昭和56年 | 1月20日 | 有村町に直径1.3メートルの噴石、山火事発生。11月にも古里町側の山腹で山火事 |
1982年 | 昭和57年 | 2月末~3月 | 桜島南西部一帯に高濃度の火山ガス、農作物が壊滅的打撃。「目が痛い」と訴える住民も |
8月24日 | 鹿児島市山下町の旧県庁屋上で1平方メートル当たり5.5キロの降灰。降灰でJR鹿児島駅構内の全ポイントが転換不能、一部運休 | ||
11月23日 | 鹿屋市上空でナウル航空のガラスにひび | ||
1983年 | 昭和58年 | 2月 2日 | 桜島南部の河川で土石流相次ぎ発生。古里地区では土石がホテル、商店、民家に流れ込む |
2月18日 | 有村町に直径1メートル前後の噴石5個落下。集落から約300メートル離れた物置小屋が焼失 | ||
8月 2日 | 京大ハルタ山観測室構内に直径50~60センチの噴石落下 | ||
8月14日 | 鹿児島市の垂水フェリーターミナルで車3台のガラス破損 | ||
9月19日 | 鹿児島市金生町の交差点で、降灰に埋まった軌道から市電脱線 | ||
1984年 | 昭和59年 | 4月 1日 | 桜島フェリー、24時間運航に |
4月19日 | 第2古里川で土石流発生、ホテルや民家が被災 | ||
6月 3日 | 空振で京大桜島火山観測所の窓ガラスが割れ1人けが。鹿児島市星ケ峯地区で3600戸停電 | ||
6月 8日 | 黒神川や周辺で土石流、大雨警戒中の消防車が押し流され横転。前日には高免町にこぶし大の噴石 | ||
6月 | 国土庁が桜島火山対策懇談会を設置 | ||
7月21日 | 有村地区に多量の噴石、民家9戸被害 | ||
8月25日 | 野尻川で観測史上最大(流出量約30万立方メートル)の土石流、国道224号は500メートルにわたり土砂たい積 | ||
1985年 | 昭和60年 | 1月 | 有村町各戸に緊急避難用退避ごうの設置開始 |
2月 1日 | 鹿児島地方気象台が鹿児島市上空1500メートルの予想風向発表を開始 | ||
2月24日 | 有村町、垂水市牛根麓、海潟一帯に直径2~7センチの火山れき・噴石、車のガラス多数破損 | ||
5月20日 | 鹿児島市内全世帯への降灰袋配布始まる | ||
6月13日 | 降灰で市電踏切3カ所の遮断機故障 | ||
7月 6日 | 有村町の小屋に噴石落下。屋根に直径2メートルの穴 | ||
7月21日 | 降灰で鹿児島市内の日豊線JR踏切の遮断機誤作動、普通列車と乗用車が衝突、1人けが | ||
8月11日 | 降灰で鹿児島市吉野方面の約1万1千戸停電 | ||
8月22日 | 火山ガスの二酸化硫黄濃度、島外の鹿児島市で1ppmを初めて超す | ||
9月 | 京大のハルタ山坑道で地殻変動観測開始 | ||
9月 5日 | 鹿児島市が桜島降灰対策本部を初設置 | ||
11月11日 | 垂水市で降灰袋配布始まる | ||
12月 3日 | 空振で、鹿児島市内のガラス破損100件超。同市役所正面玄関の木製かんぬきが折れる | ||
1986年 | 昭和61年 | 2月 6日 | 空振で垂水市内の窓ガラス82枚破損。大分県津久見市まで音響 |
5月 | 鹿児島市が降灰ステーションに表示板 | ||
6月24日 | 噴石で黒神、高免地区の計30棟の屋根に穴。国分市上空で東亜国内航空機のガラスに傷 | ||
11月23日 | 直径約2メートル(約5トン)の噴石が古里町のホテルを直撃、6人が重軽傷 | ||
12月30日 | 火口から約20キロ離れた輝北町などに多量の火山れき、車十数台のガラス破損 | ||
1987年 | 昭和62年 | 3月 | 有村地区の22世帯が鹿児島市の星ケ峯団地などへ移転 |
9月15日 | 空振で鹿児島市役所本館玄関のドアのかんぬきが折れる | ||
11月17日 | 1千メートルの火柱観測。東桜島町湯之の廃車置場に噴石、廃車10台焼失。曽於郡大隅町でトラックがスリップ、民家へ突っ込む | ||
1988年 | 昭和63年 | 1月30日 | 空振で古里町のホテル、民家の窓ガラス35枚破損 |
6月15~16日 | 鹿児島地方気象台で1平方メートル当たりの24時間降灰量が観測史上最多2671グラムを記録。鹿児島市が約2年ぶりに桜島降灰対策本部設置 | ||
7月 | 「火山と人との共存」をテーマに鹿児島国際火山会議開催。海外30カ国200人を含む火山学者、専門家400人以上が参加 | ||
1991年 | 平成 3年 | 8月 5日 | エアーニッポン機のフロントガラスにひび 夏場に西寄りの風が連日吹き、降灰やガスで桜島東部のミカン、ビワに大打撃 |
1992年 | 平成 4年 | 3月 | 有村地区の3世帯が鹿児島市の星ケ峯団地へ移転 |
1993年 | 平成 5年 | 4月 | 高免小休校 |
1994年 | 平成 6年 | 5月23日 | 鹿児島県、鹿児島市、垂水市、桜島町が桜島のハザードマップ(災害危険区域予測図)を公表。全国の火山で初 |
1995年 | 平成 7年 | 8月23~25日 | 3年ぶり活動活発化。降灰で九州自動車道が一時不通。福岡や長崎まで降灰 |
1996年 | 平成 8年 | 10月 | 火山性地震・微動回数月合計20回(65年の観測開始以来最少) |
1997年 | 平成 9年 | 4月 | 改新小休校 |
8月 | 火山性地震月11回、最少更新 | ||
1999年 | 平成11年 | 12月10日 | 火柱1千メートル、4合目まで多量の噴石。黒神町の県道一帯に最大直径4~5センチの火山れき |
2000年 | 平成12年 | 10月 7日 | 噴煙が5千メートル以上に。桜島町袴腰付近で直径最大3~4センチの火山れきで車のガラス破損35台以上、ビニールハウスなど被害。鹿児島市の北埠頭周辺に直径2~3ミリの火山れき |
2003年 | 平成15年 | 11月 | 気象庁が桜島を含む全国5火山に活動度レベルを導入 |
2004年 | 平成16年 | 11月 1日 | 桜島町が鹿児島市と合併 |
2005年 | 平成17年 | 2月 | 鹿児島市有村町の南岳斜面に、国土交通省の観測坑道完成 |
2006年 | 平成18年 | 6月 4日 | 昭和火口から噴煙確認。7日に噴火 (昭和火口活動再開) |
6月14日 | 昭和火口から半径2キロを立ち入り禁止。19日まで断続的に噴火 | ||
7月18日 | 昭和火口の火砕流を想定し、有村・黒神地区で避難訓練 | ||
2007年 | 平成19年 | 5月20日 | 昭和火口、11カ月ぶり噴火 |
12月 | 気象庁が噴火警戒レベルを導入 年間爆発10回(すべて南岳山頂火口) |
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2008年 | 平成20年 | 2月 3日 | 昭和火口が06年の活動再開後、初めて爆発 |
2月 6日 | 火砕流が昭和火口から東側へ1.5キロ流下 | ||
2009年 | 平成21年 | 3月10日 | 昭和火口から2キロ付近に直径50センチ以上の大きな噴石 |
12月21日 | 475回目の爆発、年間爆発回数を更新 | ||
2010年 | 平成22年 | 年間爆発896回 | |
2011年 | 平成23年 | 年間爆発最多996回(うち南岳山頂火口2回) | |
2012年 | 平成24年 | 3月12日 | 昭和火口爆発、2合目まで大きな噴石 |
7月24日 | 南岳山頂火口爆発。鹿児島市に大量の降灰。JR運休相次ぐ。年間爆発885回(うち南岳山頂火口2回) |