[立候補予定者はこんな人]塩田康一氏
謙虚さで人を立てる
(2020-06-22)
■旧厚生官僚・古瀬徹さん(79)鹿児島市
前九州経済産業局長の塩田康一さんの後援会事務所のスタッフに花火屋さんがいます。どんな縁なのか花火屋さんに聞くと、「博多で酔っ払った時に介抱してもらいました」。学歴やキャリアではなく、人格で人を引き付ける。塩田さんはそんな人物です。
富山県出身の私は、女房が肝付町生まれなので14年前に鹿児島市に移住しました。鹿児島国際大学大学院教授として9年間、高齢者福祉論を教え、今は大隅半島の歴史研究やブログなどでの情報発信を趣味にしています。
彼が知事を目指している話は前から聞いていました。ただ、私は旧厚生省時代から政治とは距離を置いてきました。知人からの誘いを何度か断り、実際に会ったのは2019年10月。地元に900年前から伝わる高山流鏑馬(やぶさめ)の案内を任されました。
お忍びとはいえ、当時は九州経産局長です。いい席を用意してもらえたかもしれないのに、一般客に交じってカメラを構えていました。前夜は歴史研究仲間の懇談にも加わりました。どちらかというと聞き役。口数は少ないですが、理屈に合わない部分があるとやんわり反論する。その指摘が鋭い。よく物事を知っています。
後日、塩田さんの寄稿文を集めた約60ページの小冊子「地方創生への思い」を入手しました。地方創生、農林水産業の付加価値化、人材育成など8テーマで鹿児島の強みや課題を体系的にまとめています。
資料から得た知識でなく、歩いて情報収集していることがすぐ分かりました。郷土の可能性を広げたい思いが行間から伝わります。東京からどうお金を引っ張ってくるかではなく、離島を含め地域活性化に頑張る人を育て、支える視点。(経産省からの出向で)内閣府の地方創生推進室にいた人だけに、説得力があります。
謙虚なせいか、周囲から「覇気がない」と言われることもあるようです。でも、劇場型政治のまねをしてもしようがない。コロナ禍の今、過去の手法は通じません。論戦を聞いてみたいです。
ふるせ・とおる 東京大学法学部卒。厚生省老人福祉課長を最後に退官。元鹿国大院教授。富山県生まれ。
前九州経済産業局長の塩田康一さんの後援会事務所のスタッフに花火屋さんがいます。どんな縁なのか花火屋さんに聞くと、「博多で酔っ払った時に介抱してもらいました」。学歴やキャリアではなく、人格で人を引き付ける。塩田さんはそんな人物です。
富山県出身の私は、女房が肝付町生まれなので14年前に鹿児島市に移住しました。鹿児島国際大学大学院教授として9年間、高齢者福祉論を教え、今は大隅半島の歴史研究やブログなどでの情報発信を趣味にしています。
彼が知事を目指している話は前から聞いていました。ただ、私は旧厚生省時代から政治とは距離を置いてきました。知人からの誘いを何度か断り、実際に会ったのは2019年10月。地元に900年前から伝わる高山流鏑馬(やぶさめ)の案内を任されました。
お忍びとはいえ、当時は九州経産局長です。いい席を用意してもらえたかもしれないのに、一般客に交じってカメラを構えていました。前夜は歴史研究仲間の懇談にも加わりました。どちらかというと聞き役。口数は少ないですが、理屈に合わない部分があるとやんわり反論する。その指摘が鋭い。よく物事を知っています。
後日、塩田さんの寄稿文を集めた約60ページの小冊子「地方創生への思い」を入手しました。地方創生、農林水産業の付加価値化、人材育成など8テーマで鹿児島の強みや課題を体系的にまとめています。
資料から得た知識でなく、歩いて情報収集していることがすぐ分かりました。郷土の可能性を広げたい思いが行間から伝わります。東京からどうお金を引っ張ってくるかではなく、離島を含め地域活性化に頑張る人を育て、支える視点。(経産省からの出向で)内閣府の地方創生推進室にいた人だけに、説得力があります。
謙虚なせいか、周囲から「覇気がない」と言われることもあるようです。でも、劇場型政治のまねをしてもしようがない。コロナ禍の今、過去の手法は通じません。論戦を聞いてみたいです。
ふるせ・とおる 東京大学法学部卒。厚生省老人福祉課長を最後に退官。元鹿国大院教授。富山県生まれ。
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