庁内から見た三反園県政4年
(2020-06-24)
6月25日告示の鹿児島県知事選で2期目を目指す現職の三反園訓氏(62)は、県政で初めての民間出身知事だ。各地に足を運び、県民に存在感を示す一方で、県職員の一部からは仕事の進め方や情報発信の手法に疑問や戸惑いの声が漏れる。県庁の内側から見た三反園県政4年間を職員やOBに聞いた。
「県職員の意見をもっとよく聞いていただきたい」。4月、三反園氏の推薦を決めた自民党県連の森山裕会長は異例の注文を付けた。公明党県本部の成尾信春代表も6月11日、推薦決定に当たり、支援者から県職員との関係性を懸念する意見があったと説明した。
なぜ、こんな声が挙がるのか。複数の職員やOBは「知事と十分に議論する時間が取れないため」と明かす。新型コロナウイルス感染拡大前までの三反園氏は、土日を問わず来客対応や会合出席で忙しく、県庁を離れる日が多かった。担当部局が事業の説明や報告をする「知事レク」の時間が十分に確保できず、日程が流れることも多かった。
情報管理が厳しすぎるとの意見も多い。開放的だった歴代知事時代と異なり、執務室のドアは閉じられ、部屋に入れるのは課長級以上のみ、メモは取らせない。「もっと広く関係者の声を聞き、手順を踏み、情報公開に努めた方が事業は進むのに」とOBは指摘する。
一方、「物事の見せ方はうまい」との評もある。庁内会議でもマスコミに冒頭を公開し取り組みをアピールする。テレビ映えを意識。「週末は県民が新聞をゆっくり読むから」と、いいニュースは金曜、悪いニュースは月~木曜に発表する決まりもできたとされる。
ある職員は「日本一」「過去最大」との言葉へのこだわりの強さに、マスコミ出身らしさを感じたと話す。九州電力川内原発(薩摩川内市)の重大事故に備えた原子力防災訓練も「過去最大規模」と銘打つため、参加機関や人数が年々増える。「日本一や過去最大がどんな成果につながるのかが重要なのに、検証が十分ではなかった」と振り返る。
三反園知事は20日の記者会見で職員との関係性を問われた。「さまざまな面で意見交換し、部長と親密にしながら、毎日レクを受けている。引き続き一丸となり県の発展に取り組みたい」と話した。
「県職員の意見をもっとよく聞いていただきたい」。4月、三反園氏の推薦を決めた自民党県連の森山裕会長は異例の注文を付けた。公明党県本部の成尾信春代表も6月11日、推薦決定に当たり、支援者から県職員との関係性を懸念する意見があったと説明した。
なぜ、こんな声が挙がるのか。複数の職員やOBは「知事と十分に議論する時間が取れないため」と明かす。新型コロナウイルス感染拡大前までの三反園氏は、土日を問わず来客対応や会合出席で忙しく、県庁を離れる日が多かった。担当部局が事業の説明や報告をする「知事レク」の時間が十分に確保できず、日程が流れることも多かった。
情報管理が厳しすぎるとの意見も多い。開放的だった歴代知事時代と異なり、執務室のドアは閉じられ、部屋に入れるのは課長級以上のみ、メモは取らせない。「もっと広く関係者の声を聞き、手順を踏み、情報公開に努めた方が事業は進むのに」とOBは指摘する。
一方、「物事の見せ方はうまい」との評もある。庁内会議でもマスコミに冒頭を公開し取り組みをアピールする。テレビ映えを意識。「週末は県民が新聞をゆっくり読むから」と、いいニュースは金曜、悪いニュースは月~木曜に発表する決まりもできたとされる。
ある職員は「日本一」「過去最大」との言葉へのこだわりの強さに、マスコミ出身らしさを感じたと話す。九州電力川内原発(薩摩川内市)の重大事故に備えた原子力防災訓練も「過去最大規模」と銘打つため、参加機関や人数が年々増える。「日本一や過去最大がどんな成果につながるのかが重要なのに、検証が十分ではなかった」と振り返る。
三反園知事は20日の記者会見で職員との関係性を問われた。「さまざまな面で意見交換し、部長と親密にしながら、毎日レクを受けている。引き続き一丸となり県の発展に取り組みたい」と話した。
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