乱戦 熱い幕開け 継続か刷新か問う
川内原発論争は低調
(2020-06-26)
6月25日告示の鹿児島県知事選は現職と元職、新人5人が立候補し、戦後最多の7人による激戦となった。各陣営は県都の鹿児島市などで出陣式を開き、それぞれ県政の継続や刷新を訴えた。新型コロナウイルス対策と並ぶ争点の一つ、九州電力川内原発(薩摩川内市)の運転延長問題は、反原発団体が支援する新人を除き、第一声では触れなかった。
■三反園陣営
2期目を目指す現職の三反園訓さん(62)が鹿児島市内で開いた出陣式には自民、公明両党の幹部や地元選出の国会議員らが出席した。「政権与党が県政に責任を負う」と推薦の意義を強調。地元経済団体トップや後援会長は「県政初の民間出身知事の継続を」と支援を求めた。
三反園さんは水色のポロシャツ姿で登壇。「新型コロナウイルス対策と観光の復活、農業の振興に力を入れる。子育てや高齢者支援に全力で取り組む」と声を張り上げた。
2024年から相次いで稼働期限を迎える川内原発の運転延長には言及しなかった。
■伊藤陣営
元職の伊藤祐一郎さん(72)は同市で第一声を上げ、「県庁や県政が荒れてきた」と三反園さんの手腕を批判。「経験と実行力は私が優れている」と自負心をのぞかせた。
会場には三反園さんを推薦している自民の県議数人も駆けつけ応援演説をしたり、のぼり旗を掲げたりした。
伊藤さんは女性の支持者からお辞儀の仕方からネクタイの色まで指導を受けたエピソードを紹介。「前回は私の至らなさから敗北した。心を決めて頑張り抜く」と頭を下げた。演説後は女性応援団の声援を受けながら選挙カーに乗り込み、北薩地方を遊説した。
■塩田陣営
新人で前九州経済産業局長の塩田康一さん(54)も同市で第一声。約30年間の行政経験を紹介しながら、「10年先を見据えた若い候補に託してほしい」と意気込みを示した。
伊藤さんとの候補一本化を選ばなかったことについて、「前の古い鹿児島でもなく、今の駄目な鹿児島でもない、次の新しい鹿児島を勝ち取りたい」とアピール。県政の刷新を訴えた。
演説が終わると、「必勝」と書かれた鉢巻き姿の支援者が「ワンランク上のステージへ」と声をそろえ、拳を突き上げた。薩摩川内市と霧島市、鹿屋市でも出陣式を開いた。
■横山陣営
反原発団体が支援する新人の医師横山富美子さん(73)は薩摩川内市の九州電力川内原発ゲート前で出発式。「次世代のため原発を止めよう」「(馬毛島への米軍空母艦載機陸上離着陸訓練移転など)県の軍事基地化は許さない」と強調した。
前回知事選で三反園さんに候補を一本化し、出馬を辞退した平良行雄県議が応援演説。「三反園さんは川内原発を廃炉にすると約束したが、ほごにした」と批判し、選挙選に向け気勢を上げた。
■青木陣営
「鹿児島で女性知事が誕生したら、すごいことが起きていると全国から注目される」。新人の青木隆子さん(57)は地元テレビ局の元アナウンサーらしいよく通る声を響かせ、鹿児島市で第一声を上げた。
取材に携わった経験にも触れ、「私の使命は生活者の目線に立ち、女性の感性で新しい風を吹かせること。大切なのは命と暮らしだ」と訴えた。会場には女性たちや、自主投票になった政党支持者らが集まった。
■有川陣営
新人で元鹿児島大学特任助教の有川博幸さん(61)は同市で必勝祈願と出陣式を開いた。新型コロナ対策で案内状は出さなかったが、知人らが駆けつけ、「チェスト、行け」と激励した。
有川さんは社会保障を充実させると主張。「県民はみんな仲間。互いに助け合い、新しい鹿児島をつくろう」と呼び掛けた。
■武田陣営
新人で元高校教諭の武田信弘さん(66)は自ら県庁前の公営掲示場にポスターを貼って第一声。地震などに備え、九州での地熱発電の有用性を強調し、「県がきちんと検証し、開発を促すことが重要」と主張した。
■三反園陣営
2期目を目指す現職の三反園訓さん(62)が鹿児島市内で開いた出陣式には自民、公明両党の幹部や地元選出の国会議員らが出席した。「政権与党が県政に責任を負う」と推薦の意義を強調。地元経済団体トップや後援会長は「県政初の民間出身知事の継続を」と支援を求めた。
三反園さんは水色のポロシャツ姿で登壇。「新型コロナウイルス対策と観光の復活、農業の振興に力を入れる。子育てや高齢者支援に全力で取り組む」と声を張り上げた。
2024年から相次いで稼働期限を迎える川内原発の運転延長には言及しなかった。
■伊藤陣営
元職の伊藤祐一郎さん(72)は同市で第一声を上げ、「県庁や県政が荒れてきた」と三反園さんの手腕を批判。「経験と実行力は私が優れている」と自負心をのぞかせた。
会場には三反園さんを推薦している自民の県議数人も駆けつけ応援演説をしたり、のぼり旗を掲げたりした。
伊藤さんは女性の支持者からお辞儀の仕方からネクタイの色まで指導を受けたエピソードを紹介。「前回は私の至らなさから敗北した。心を決めて頑張り抜く」と頭を下げた。演説後は女性応援団の声援を受けながら選挙カーに乗り込み、北薩地方を遊説した。
■塩田陣営
新人で前九州経済産業局長の塩田康一さん(54)も同市で第一声。約30年間の行政経験を紹介しながら、「10年先を見据えた若い候補に託してほしい」と意気込みを示した。
伊藤さんとの候補一本化を選ばなかったことについて、「前の古い鹿児島でもなく、今の駄目な鹿児島でもない、次の新しい鹿児島を勝ち取りたい」とアピール。県政の刷新を訴えた。
演説が終わると、「必勝」と書かれた鉢巻き姿の支援者が「ワンランク上のステージへ」と声をそろえ、拳を突き上げた。薩摩川内市と霧島市、鹿屋市でも出陣式を開いた。
■横山陣営
反原発団体が支援する新人の医師横山富美子さん(73)は薩摩川内市の九州電力川内原発ゲート前で出発式。「次世代のため原発を止めよう」「(馬毛島への米軍空母艦載機陸上離着陸訓練移転など)県の軍事基地化は許さない」と強調した。
前回知事選で三反園さんに候補を一本化し、出馬を辞退した平良行雄県議が応援演説。「三反園さんは川内原発を廃炉にすると約束したが、ほごにした」と批判し、選挙選に向け気勢を上げた。
■青木陣営
「鹿児島で女性知事が誕生したら、すごいことが起きていると全国から注目される」。新人の青木隆子さん(57)は地元テレビ局の元アナウンサーらしいよく通る声を響かせ、鹿児島市で第一声を上げた。
取材に携わった経験にも触れ、「私の使命は生活者の目線に立ち、女性の感性で新しい風を吹かせること。大切なのは命と暮らしだ」と訴えた。会場には女性たちや、自主投票になった政党支持者らが集まった。
■有川陣営
新人で元鹿児島大学特任助教の有川博幸さん(61)は同市で必勝祈願と出陣式を開いた。新型コロナ対策で案内状は出さなかったが、知人らが駆けつけ、「チェスト、行け」と激励した。
有川さんは社会保障を充実させると主張。「県民はみんな仲間。互いに助け合い、新しい鹿児島をつくろう」と呼び掛けた。
■武田陣営
新人で元高校教諭の武田信弘さん(66)は自ら県庁前の公営掲示場にポスターを貼って第一声。地震などに備え、九州での地熱発電の有用性を強調し、「県がきちんと検証し、開発を促すことが重要」と主張した。
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