[候補者インタビュー]有川 博幸氏(61)
熱血漢 のびのび信条
(2020-06-29)
よく通る大きな声ではきはきと画面の向こうに呼び掛ける。写真共有アプリ「インスタグラム」で政策や自分の生き方について話すライブ配信を5月20日から週に2回続ける。
撮影から演出まで請け負う20代のボランティアの発案で始めた。当初は画面を見ながらのやり取りに慣れなかったものの、次第に支援者のコメントに反応できるようになった。「一方的でなく、意見を交わせるのがいい」と手応えを語る。
姿勢がよく、堂々とした風体だが、子どもの頃は小柄で、知らない人の前では親の後ろに隠れるほど「引っ込み思案で恥ずかしがり屋だった」と話す。
それなのに相談を受けるのは好きで、「何でも言って」と級友に公言していた。今回の立候補も県職員からの相談がきっかけの一つだった。「例えばミスをしても、なぜ起きたかをきちんと報告したら評価されるくらい、のびのびと働ける県庁に」と知事を志した。
玉龍高校を卒業後、尊敬する父親の背中を追い「骨を埋めるつもりで」入った旧国鉄では会計や営業を経験した。民営化の際、転職を打診され文部省の実務研修生になった。1989年に事務職として鹿児島大学へ入り、定年まで勤め上げた。途中、社会人学生として大学院で学び2018年に修了した。
つい熱くなり、話が長くなりがちな面も。「陣営からは少し抑えてと言われている」と照れる。「私を使ってください、私を利用してください」を信条に、きょうも誰かの声を聞く。
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