浸透へ“らしさ”前面
車から顔見せ、街頭演説中心…
(2020-06-30)
有権者を前に政策を訴える候補者=29日(画像の一部を加工しています)
現職の三反園訓さん(62)は「県民に寄り添う知事」として、まずは各地で“顔見せ”。街宣車は5日間で1500キロを走り県本土をほぼ一巡した。演説を極力減らし、山あいまで入り込んで手を振った。「県民に親しみを感じてもらえている」と陣営の感触は悪くない。30日から奄美大島、徳之島に入った後は、街頭演説や集会を増やす。推薦団体には期日前投票を促し、組織力もフル活用する。
返り咲きを狙う伊藤祐一郎さん(72)は連日のように個人演説会を開き、支持者に直接訴える。27日夜は鹿屋市のホテルに400人以上が集まった。「県民生活に関わる」として、マニフェストの1番手に掲げたコロナ対策に時間を割き、農業振興をはじめ大隅地域の発展に向けた具体策を説明した。「有権者のまなざしが真剣で想像以上の手応え。今のままでは駄目だという危機感の表れだろう」
新人で前九州経済産業局長の塩田康一さん(54)は、街頭演説を中心に知名度アップを図る。28日は鹿児島市の繁華街や住宅地でマイクを握った。陣営幹部は「街宣車で走ると対向車やマンションから手を振ってくれる人が増えた」と浸透ぶりを実感。29日は徳之島、30日は奄美大島を訪れる。「1人でも多くの人に政策や県政への思いを聞いてもらうため、県内をくまなく回りたい」と話す。
新人の元民放アナウンサー青木隆子さん(57)は鹿児島市や日置、北薩、霧島などを回った。行く先々で「よくここまで来てくれたと喜んでもらえる」と手応えを感じている。民放時代の仕事場もあった天文館には思い入れが深く、28日は早速練り歩きも。「私の出馬で知事選に興味を持ってくれた人が増えたらうれしい」
新人で医師の横山富美子さん(73)は他の候補に先駆け離島入り。27日は種子島、28日は奄美大島を巡った。奄美市では大島紬を着用し個人演説会に登壇。自衛隊基地反対や原発即廃炉を訴えつつ「大島紬を世界に売り込みたい」と語った。
「どこに行っても反応がよく、滞在が長くなる」と話すのは新人で元鹿児島大学特任助教の有川博幸さん(61)。序盤は人脈を頼りに各地へ赴く。1~4日は奄美4島を回り、最後の1週間で地域課題を盛り込んだ街頭演説を打つ予定だ。
新人で元高校教諭の武田信弘さん(66)は1人で地元指宿や鹿児島市を回った。1日50~60枚のポスターを公営掲示場に貼りながら地熱開発の必要性をアピールする。
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