候補者 色に思い込め
希望、若さ、力強さ、信念…
(2020-07-04)

多様なイメージカラーでPRする候補者のポスター=7月1日、鹿児島市
長さんは、企業・商品戦略や選挙戦略としての色彩計画の調査研究を手がける。これまでの調査から、「読んだり聞いたりする文章や演説と比べ、色はイメージを一瞬で確実に伝える」と説明。「知名度がない候補ほど色が印象を左右する。顔が知れ渡る候補は色と本人の印象が一致しないと違和感や嫌悪感をもたらす恐れも。接戦や浮動票の行方に影響するだろう」と分析する。
今回は候補4人が青系を選んだ。長さんによると、青は一般的に好感度が高い色とされ、「謙虚」「誠実」などを連想させるという。
初当選した前回と同じ水色にした現職の三反園訓さん(62)。「県民の夢や希望が、澄んだ青空へどこまでも広がるイメージ」と陣営幹部。
前九州経済産業局長の塩田康一さん(54)は鹿児島の空や海を連想し、ラッキーカラーの明るい青を採用。陣営は「爽やかさ、若さをPRしたい」考え。
元民放アナウンサー青木隆子さん(57)は文字通り「青木の青」。緑がかった青を身に着け、陣営は「かっこいい、しっかりした印象が伝われば」と期待する。
前知事の伊藤祐一郎さん(72)は前回の黄色を変え、赤みを含んだ青にピンクも加えた。助言した女性陣は「裏表がなく面白い人柄を打ち出したい」。
元鹿児島大学特任助教の有川博幸さん(61)は赤を選んだ。事務所は「桜島のたぎる溶岩のイメージ。力強さと情熱を伝えたい」と意気込む。
「自然や中立」などを印象付ける濃い緑のたすきで遊説する医師の横山富美子さん(73)。陣営は「信念の強さ、自然を守りたいという思いが現れている」。
元高校教諭の武田信弘さん(66)は、色には特にこだわっていないという。
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