候補陣営の大半 投票率 低下予想
新型コロナ、大雨 足かせ
(2020-07-11)

現職の三反園訓氏(62)の陣営幹部は「前回と同等かそれ以上」と高めを予想する。候補者が7人と多く、関心は高いとの実感からだ。「災害や感染症流行がないようしっかりやって」との思いも伝わってくるという。
昨年の県議選、参院選が過去最低だったことから「下がる」とみるのは、新人で前九州経済産業局長の塩田康一氏(54)。「下がれば、組織の後押しがある陣営が強い。1人でも多く投票に行ってもらえるよう訴える」
元職の伊藤祐一郎氏(72)は「50%前後まで下がる」と予想。投票率が低いと、固定票を見込める候補が強いと言われる。陣営では「有利」と見る向きもあるが、インターネットを活用し若者・女性票の上積みを目指す。
「40%台後半に行けば御の字。コロナが足を引っ張る」と分析するのは、新人で元民放アナウンサーの青木隆子氏(57)陣営。「浮動層人気が青木の強みなのに」と気をもむ。
新人で医師の横山富美子氏(73)陣営も「投票率低下は避けられない」。有権者から「投票先に迷う」との声も聞く。「県民が無関心にならないよう政策をしっかり伝えたい」
新人で元鹿児島大学特任助教の有川博幸氏(61)は50%強を予想。「支持者は必ず投票してくれる。投票率の高低は得票に影響しない」と自信を見せる。
新人で元高校教諭の武田信弘氏(66)は「埼玉県知事選で25%を切る投票率も経験した。7人も出た今回はもっと高くなるはず」。
鹿児島市のシンクタンク顧問の菅井憲郎さん(76)は40%台前半と予想する。夢を与える未来戦略を描く候補がおらず、投票先を決めきれない人が多いと考える。「選択肢は多いが有権者の共感を得ていない。言い過ぎかもしれないが消去法になっている」と語る。
5日までの期日前投票率は5.6%で、参院選との同日だった前回16年の5.9%より0.3ポイント落ちた。県選挙管理委員会は「期日前投票は11日まで。コロナ下で人の集中を避けるためにも積極的に利用して」と呼び掛けている。
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