コロナ禍 県都誰に
16年ぶり新市長へ火ぶた
(2020-11-23)
マスクを着け、候補者の第一声に耳を傾ける支持者ら=11月22日、鹿児島市
上門陣営
自民党県連が推薦する前市議の上門秀彦さん(66)は、みなと大通り公園で出陣式を開いた。「鹿児島の海と山をイメージした」という青と薄緑のネクタイを着け、「前例、縦割り行政から脱却し、市民も市政もたくましくなろう」と訴えた。
党の県選出国会議員や県議、市議も顔をそろえ、国や県とのパイプの太さをアピール。上門氏は「待機児童、中学生までの給食費、医療窓口負担のゼロ」と印刷された選挙カーで遊説に出発した。
松永陣営
社民党県連合推薦の松永範芳さん(63)は、10月に完成したばかりの加治屋まちの杜公園で出陣式。「コロナ禍で苦しむ市民の声を多く聞いた。新しい鹿児島をつくるため、市長に押し上げて」と声を張り上げた。
式には幅広い年代が駆け付け、市職員、副市長として市政に約40年関わった経験と現市政の継続を強調。4期16年で勇退する森博幸市長(71)も「行政に精通し、手腕のある即戦力が求められている」とマイクを握った。
下鶴陣営
前県議の下鶴隆央さん(40)は、イメージカラーの緑色の法被を着たスタッフに囲まれ、JR鹿児島中央駅東口に立った。候補者最年少だけに、応援弁士の平均年齢も30代と若さを強調。第一声では「市政に若いリーダーを」と訴えた。
前例のないコロナ禍を踏まえ、「このままでは生き残れない。これからの新しい鹿児島市をつくることが必要だ」と支援を求めた。出陣式には元県知事の伊藤祐一郎さん(73)も応援に駆け付けた。
桂田陣営
共産党公認で元市議の桂田美智子さん(67)は、真砂本町公園で第一声を上げた。唯一の女性候補は支持者に肘タッチで迎えられ、「女性活躍の先陣を切る」と決意表明した。
市職員出身市長が9期36年続き、「市政の硬直」を指摘。現職が勇退する今回の選挙は「政治を変える絶好のチャンス」と捉える。子育て、福祉施策の充実など「温かい市政を目指す」と訴えると、聴衆から拍手が湧いた。同党の衆院議員も電話で応援演説した。
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