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訴え「違い」鮮明/AIが分析 4候補第一声

(2020-11-26)
 南日本新聞は、鹿児島市長選(29日投開票)に立候補した新人4人の第一声を人工知能(AI)を使って分析した。その結果を「見える化」すると、それぞれの違いが鮮明に浮かび上がる。

 告示日(22日)の出陣式で録音した第一声を文字データに変換し、ユーザーローカル社がネット上で公開している「AIテキストマイニング」で解析。名詞、動詞、形容詞に分け、使用頻度から各候補の特色を比較した。
 前市議の上門秀彦氏(66)は約11分発言。「国会議員」「自民党」「先生」などの単語が出てくる。自民県連の推薦を受け、市議のキャリアや人脈を強調したとみられる。「財源の裏付けなくして施策なし」と述べるなど「財源」「予算」を踏まえた発言も多かった。
 前副市長の松永範芳氏(63)は、森博幸市長の“後継者”を強調する言葉が特徴的だ。約15分間の発言中「森」「森博幸」が計13回、「継ぐ」「継げる」など継続を表す言葉が計8回登場した。「松永」も8回使用。知名度アップで有権者への浸透を狙った。
 4人中最も長かったのは前県議の下鶴隆央氏(40)で約17分。「新しい市政」など「新しい」が計13回使われ、変化を印象付ける単語が頻繁に出た。「未来」も11回あった。最年少候補を強調する「若い」は3回。「デジタル」(7回)の活用も訴え特色を出した。
 元市議の桂田美智子氏(67)は、最も短い約8分半の第一声。森市政を「硬直した市政運営」と表現するなど、主に批判的な文脈で「市政」「市長」を8回ずつ使用した。市民の暮らしを守るとして「年寄り」「負担」「寄り添う」などを多用。「女性」も4回あった。
 分析結果について、鹿児島大学総合教育機構の藤村一郎准教授(政治学)は「単語の羅列を見た印象論」とことわった上で、「松永氏は安定的、下鶴氏は変革的な単語が多く対照的だ。上門氏は統治する側、反対に桂田氏はされる側としての視点が目立った」と指摘する。
 「新型コロナウイルス」が大きく表示されなかった点には「PCR検査の拡充などアピールできる内容が似通って特色が出しにくいので、あまり言及しなかった可能性が考えられる」と説明した。
=年齢は投票日時点
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