[鹿児島県代表の横顔]

【鹿児島県代表の横顔】鹿児島実 二枚看板の起用が鍵/切れ目のない打線後押し

(2018-07-31)
3年ぶり19度目出場の鹿児島実

 鹿実は、左右の二枚看板を軸とした守りで、3年ぶり19度目の出場を決めた。攻撃は6試合で24犠打を記録するなどつなぐ野球が持ち味。8三振25四死球と粘り強い打線は、上位から下位まで切れ目がなく、どこからでも得点を狙うことができる。
 鹿児島大会を平均1失点に抑えた投手陣の出来が躍進の鍵を握る。エース吉村は制球に磨きをかけ、低めを打たせて取る技巧派右腕。鹿児島大会では5試合を投げ2試合を完封した。左腕立本はスライダーやチェンジアップなど緩急を生かして三振を狙える。軟投派右腕の福永も控え、継投策で簡単には相手に流れを渡さない。
 充実した投手陣を導くのは2人の捕手だ。右打者の西村と左打者の益満を相手に応じて起用する。決勝でマスクをかぶった強肩の西村は安定感が光り、強気のリードで引っ張る益満は打率5割をマークするなど攻守で活躍が期待できる。
 打線は一発を秘める選手が下位までずらりと並ぶ。175センチ84キロの4番西は、鹿児島大会決勝で満塁本塁打を放つなど自慢のパワーを見せつけた。3番中島も5割2分6厘と高い打率を誇りチャンスに強い。選球眼のいい山下馨や小技の光る西畑らが好機を広げ、長打力のある岩下や原口につなげたい。
 板越ら主戦が故障で離脱したNHK旗では、選手層の厚さを生かし新チーム結成以降初の県タイトルをつかみ取った。中軸を担った三塁手の山下達は勝負強さの光る代打の切り札。打球反応のいい左翼手長谷ら安定感のある選手をそろえ、守備を固める布陣を敷けるのも特徴だ。
 昨秋の九州大会、今春の県予選と守備の乱れからコールド負けを喫したことがチームの成長につながった。宮下正一監督は「調子は上がってきている。あとは選手を信じるだけ」と力を込める。100人の部員を束ねる西畑主将は「投手陣と野手陣が一体となり、一戦一戦全力を注いで勝ち上がりたい」と意気込む。創部100年の節目に懸ける思いは強く、甲子園での飛躍を期す。