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〈鹿児島U ホーム最終戦白星〉「昇格可能性1%も…でもゼロじゃない」 今季 最多の観客、スタンドの人文字「ONE TEAM」 そして土壇場の決勝点、ロメロの指が天を突く
(2022-11-14)
前半、シュートを放つ鹿児島U・木出=白波スタジアム
前半、シュートを放つ鹿児島U・有田=白波スタジアム
後半40分、鹿児島U・ロメロがヘディングシュートを決め1-0とする=白波スタジアム
2位藤枝は福島に3-1で勝利。勝ち点を66に伸ばし、得失点差は29。鹿児島Uの昇格条件は藤枝の敗戦と鹿児島Uの勝利、その上で藤枝との得失点差「15」を逆転する必要がある。
鹿児島Uの最終戦は20日、富山県総合運動公園陸上競技場で富山と戦う。
✲値千金ゴール。守備陣が生んだ歓喜の瞬間
白波スタジアムが歓喜に包まれる、この瞬間を待っていた。0-0で迎えた後半40分、左サイドを突破した圓道のクロスは、ゴール中央に陣取ったロメロの頭にぴたり。「まさ(圓道)からいいボールがきたので決めるだけだった」。土壇場で決勝点を奪い、鹿児島Uはホーム最終戦を白星で飾った。
入場者数は今季最多の7562人。選手入場時、バックスタンドには人文字「ONE TEAM」が浮かび上がった。決勝弾は、その言葉を形にしたような一撃だった。冷静なロメロも、人さし指を空に突き上げて喜んだ。
値千金のゴールが生まれたのは、守備陣の奮闘があったからこそ。DFラインの裏を突く岐阜に、DF岡本らが体を張って対抗。何度も危機を救った広瀬主将は「今シーズンやってきたことを体現できた」と胸を張った。
シーズン序盤のような、滑らかな攻めが何度もあった。前半から両サイドバックの星と薩川が果敢に攻め上がり、攻撃を活性化。ボールを奪ってシュートまで持ち込むなど、いい形をつくった。大嶽直人監督は「(相手に)圧をかける守備ができ、いい攻撃につながった」とたたえた。
2位藤枝が勝利を挙げたことで、鹿児島Uの昇格はかなり厳しくなったが、選手たちは強い気持ちで最終節に臨む。試合後、白波スタジアムのサポーターに広瀬主将は誓った。「(昇格の)可能性は1パーセントもないかもしれない。でも、ゼロでない限り僕たちは戦う」
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