自作ロケットの技術力を競う「宇宙甲子園」地区大会=1日、肝付町の内之浦総合グラウンド
鹿児島県肝付町の内之浦総合グラウンドで1日、中高生が自作のモデルロケットや模擬衛星を打ち上げる「宇宙甲子園」地区大会があった。ロケット部門に県内8チームが出場し、技術力を競った。鹿児島での開催は初。
上空で機体から分離される先端部分にウズラの卵を入れ、設定された高度と滞空時間通りに飛行できたかを計測し、順位を決めた。先端部分がパラシュートで地上に落下し、卵が割れたり、風に流されて回収できなかったりすると失格になる。目標高度は140メートルと76メートルで、各チームは風を読みながら打ち上げた。
同級生5人で参加した鹿児島市の甲南高校1年、竹下琴海さんは「1回目で開かなかったパラシュートを改良し、2回目は無事に着地させられて良かった」と喜んだ。審査員を務めた九州工業大学の前田恵介特任准教授は「多くの人が関わって一つのことをやり遂げる宇宙開発の醍醐味(だいごみ)を経験してほしい」と話した。
大会は地元、楠隼中学校のチーム「藍色空間」が優勝した。来年2月に福島県南相馬市である全国大会に出場する。