〈参考資料〉鹿児島県警察本部
鹿児島県警は14日、2024年8月に策定した不祥事再発防止策を刷新し、内容を公表した。女性や人権に関する外部講師の講話に重点を置くほか、情報漏えいを防ぐため、パソコン端末ではなくサーバー上に情報を保存する仕組みを導入し改善を図る。県警は「より実効的なものとし、一日でも早く県民の信頼を回復したい」としている。
県警によると、取り組み開始から1年の節目を機に見直した。改善に当たり、着手後も相次いで発覚した県不安防止条例違反(卑わいな行為)など懲戒処分事案4件も反映させた。
幹部職員を部下が匿名で評価する「多面観察」は、対象範囲を一部の警部以上から全部署の警視以上に切り替える。指揮統率や情報共有など、観察する能力を数項目から20項目に増やす。業務の合理化を念頭にペーパーレス化を進め、職場環境の整備にも取り組む。
これまでの取り組みの成果については、全職員を対象にしたアンケートで86%が「不祥事に対する意識が高まった」と回答したことから、一定の効果が得られたとした。
安達裕也警務部長は「県警の体質にも切り込む必要がある」と言及。「これまで女性が担わなかった役職についても改善を検討し、多様な人材が活躍する環境を整える」と話した。