思い出のランドセル 海の向こうにバトン フィリピン・セブ島の子へ81個 鹿児島・西紫原小卒業生、手紙入れ発送へ

2022/03/25 11:12
ランドセルを寄付する西紫原小卒業生=鹿児島市紫原4丁目
ランドセルを寄付する西紫原小卒業生=鹿児島市紫原4丁目
 鹿児島市の西紫原小学校(紫原4丁目)6年生が、卒業式を迎えた24日、フィリピン・セブ島の貧しい子どもにランドセルを寄付した。色とりどりの81個が集まり、児童らは「ランドセルにたくさんの思い出を詰め込んで」と海の向こうに愛用の品々をバトンタッチした。

 保護者で会社経営の間浦斎孝さん(46)と鹿児島相互信用金庫紫原支店が、SDGs(持続可能な開発目標)の取り組みとして企画し、昨春に続いて2回目。東京のNPO法人「JIYU(じゆう)」を介し、現地のNPO法人が支援する貧困層に提供する。

 学校に協力をもらって呼び掛け、卒業生の約半数から81個が集まった。新型コロナウイルスの影響で式に出席できなかった児童も、家族を通じて愛用品を寄せ、昨春の提供者46人を大きく上回った。

 山本稀弘君は「取っておきたい気持ちもあったけど、役に立てばと思って頑張ってきれいに磨いた」。成松逢さんは姉2人の品も持参し「大事に使ってきて、思い出がいっぱい。セブ島の子どもたちも、たくさんの思い出を作ってほしい」と願った。

 ランドセルには、持ち主からの手紙と栄養補給のカップラーメンを入れ、4月下旬にも船便で届ける予定。間浦さんは「誰かのためにと行動する姿が頼もしい。思いのこもった大切な品をセブ島まで無事に届けたい」と話した。

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