「墓じまいで墓石処分など見込める」――設置許可から30年、鹿屋の産廃業者が4倍拡張計画 地元から反対意見、県が専門委で可否判断へ

2025/09/23 11:30
鹿屋市での産業廃棄物安定型最終処分場の拡張計画について意見を交わす専門委員会委員ら=22日、同市のリナシティかのや
鹿屋市での産業廃棄物安定型最終処分場の拡張計画について意見を交わす専門委員会委員ら=22日、同市のリナシティかのや
 鹿児島県鹿屋市串良町細山田で産業廃棄物の安定型最終処分場を営業する「マカケ」(同市)が、埋め立て容量を4倍超にする規模拡張を計画している。県は22日、有識者に生活環境保全の見地から意見を聞く産廃専門委員会を同市で開催した。今後、審査を進め、計画の可否を判断する。

 県によると、現在の処分場は1994年7月に設置を許可した。計画では、容量を現行の9万1879立方メートルから38万5620立方メートル、面積を8109平方メートルから3万745.56平方メートルにする。埋め立て期間は約30年で、石綿を含む廃棄物を溶融固化し無害化した物の処理が加わるなどの変更点もある。

 同社は事前協議を終えて今年1月、県に変更許可を申請した。専門委の開催は廃棄物処理法に基づく手続きの一環。委員からは拡張が必要な根拠を尋ねる質問があり、同社側は「墓じまいで処分する墓石や畜舎の解体に伴う廃棄物の受け入れが見込まれる」などと説明。このほか、地元から計画への反対意見が出ていることも紹介された。

 同社が拡張を計画する処分場は1996~97年、県の承認を受けた県外の産廃搬入を巡り地元住民が反対運動を展開した。

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