平成以降で最大の上げ幅――鹿児島県職員の月給1万3159円(3.62%)増を勧告 高卒初任給が初の20万円超 県人事委

2025/10/02 06:00
鹿児島県庁行政棟
鹿児島県庁行政棟
 鹿児島県人事委員会(富永信一委員長)は1日、県職員の2025年度給与を引き上げるよう塩田康一知事と、県議会の日高滋議長に勧告した。月給の上げ幅は平均1万3159円(3.62%)とし、記録が残る1989年以降で最高となった。月給と期末・勤勉手当(ボーナス)ともにプラス改定を求めるのは4年連続で、勧告通りとなれば高卒初任給が初めて20万円を超える。人材確保が課題となる中、若年層に重点を置いた。

 警察や教職員を含め対象は2万1940人で、人件費は約55億9000万円増える見通し。塩田康一知事は「国や各県の動向、厳しい県の財政事情などを総合的に勘案し、慎重に対処したい」とコメントした。

 初任給は大卒が1万3400円増の23万4500円、高卒は1万3500円増の20万2500円。ボーナスは年0.05カ月増の4.65カ月分。改定されれば、行政職(平均42.0歳)の平均月給は37万6709円、年間給与は24万円増の626万9000円となる。月給は4月にさかのぼり差額分を支給、ボーナスは冬にまとめて増額することになる。

 人事委が無作為抽出した県内の100人以上の101民間事業所を調査し比較したところ、4月分の行政職の給与は民間より1万3169円(3.62%)低く、昨年8月から今年7月までのボーナスは0.03カ月分少なかった。

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