データ一括管理で価値化を プロ野球、商機拡大探る

2025/09/11 03:41
 8月24日の中日戦で、広島・末包が放った本塁打の弾道が再現されたマツダスタジアムの大型ビジョン=広島市
 8月24日の中日戦で、広島・末包が放った本塁打の弾道が再現されたマツダスタジアムの大型ビジョン=広島市
 プロ野球で、日本野球機構(NPB)が出資する事業会社「NPBエンタープライズ」が公式戦データの一括管理を今季から始めた。ファンサービス拡充の他、これまで球団単位が主だったビジネスを拡大するのが狙い。「データの価値化」を旗印に、12球団が一枚岩になり商機拡大に挑む。

 8月24日、巨人―DeNA戦。巨人のリチャード選手が五回、左中間席上の看板に当てる特大本塁打を放った。大型ビジョンで弾道が再現され、147メートルの飛距離が示されると、どよめきが起こった。

 打球軌道などをグラフィック化するシステムが使われた。球場での利用に制限はなく、数球団が活用する。

 全球団の本拠地球場で、高性能カメラで選手や球の動きを解析する「ホークアイ」が導入されたのは数年前。対戦相手の戦力分析以外の使い方が広がってきた。

 米国では、スポーツベッティングが広く認められていることもあり、データの市場規模は桁違い。ただ、日本での伸びしろは小さくない。SNSなどでの発信に加え、詳細データを扱う有料サイトの構築、野球ゲームとの連動など今後に期待は膨らむ。

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