米3氏にノーベル物理学賞 量子「トンネル効果」実証

2025/10/07 20:24
 ノーベル物理学賞を(スクリーン左から)ジョン・クラーク氏、ミシェル・デボレ氏、ジョン・マルティニス氏に授与すると発表した記者会見=7日、ストックホルム(共同)
 ノーベル物理学賞を(スクリーン左から)ジョン・クラーク氏、ミシェル・デボレ氏、ジョン・マルティニス氏に授与すると発表した記者会見=7日、ストックホルム(共同)
 【ストックホルム共同】スウェーデンの王立科学アカデミーは7日、2025年のノーベル物理学賞を、いずれも米国のカリフォルニア大バークリー校のジョン・クラーク名誉教授、エール大のミシェル・デボレ名誉教授、カリフォルニア大サンタバーバラ校のジョン・マルティニス名誉教授の3氏に授与すると発表した。

 授賞理由は「電気回路での量子力学のトンネル効果とエネルギー量子化の発見」。量子暗号や量子コンピューター、量子センサーといった次世代技術の開発につながったと評価した。

 量子とは、粒子と波の性質を持った非常に小さな物質やエネルギーの単位。身の回りの物理法則は通用せず、量子力学という法則に従っている。トンネル効果はその一つで、本来なら通り抜けられない壁を量子がすり抜ける現象。

 3氏は1984年と85年、電子回路でこのトンネル効果を実証した。

 授賞式は12月10日にスウェーデンで開かれる。賞金1100万スウェーデンクローナ(約1億7千万円)を3氏で均等に分ける。

「主要」ニュース(最新15件) >

日間ランキング >