安倍元首相殺害の罪を認める 山上徹也被告、奈良地裁で初公判

2025/10/28 14:18
 山上徹也被告
 山上徹也被告
 2022年7月に奈良市で参院選の応援演説中に安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件で、殺人などの罪に問われた山上徹也被告(45)は28日、奈良地裁(田中伸一裁判長)で開かれた裁判員裁判の初公判で「内容について、事実です。私のしたことに間違いありません」と述べ、安倍氏を殺害したとする殺人罪の起訴内容を認めた。主な争点は量刑になる見通し。公判は予備日を含め最大19回予定され、判決は来年1月21日に言い渡される。

 関係者によると、被告の母親は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の信者で、約1億円に上る多額の献金をして家庭が困窮。被告は奈良県警に逮捕された後、教団への恨みから安倍氏を狙ったと供述したとされる。

 公判で弁護側は殺人の他、火薬類取締法違反、建造物損壊の罪は認め、教団による「宗教的虐待」があったとして情状酌量を求めていく。

 検察側は、被告自身が教団に傾倒しマインドコントロールを受けていた状態ではなく、教団の影響を過度に考慮すべきではないとし、結果の重大性や犯行の悪質性を中心に立証を進める見通し。

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