河田陽菜 (C)ORICON NewS inc.
日向坂46からの卒業を控え、11日に2nd写真集『テイクオフ』(竹書房)を発売する河田陽菜(24)。本作では、デンマークのコペンハーゲンでオールロケを敢行し、無防備な笑顔、リラックスした表情、加入当初からは想像もできなかったような大人のドキっとする顔つきまで、等身大の表情を捉えている。インタビュー後編では、「やりたいことはやり尽くせた」と語る河田に、最後にセンターを務めた楽曲の裏話や、『ひなあい』への思い、そして卒業後のことについても聞いた。
【写真】撮り下ろしカットも!美しくキュートな笑顔輝く河田陽菜
■自分の考えを“いつも肯定してくれて背中を押してくれた”同期の存在
――改めて、グループの卒業を決断した理由からお聞きしてよろしいでしょうか?
【河田】卒業を相談し始めたのは1年前くらいからで。23歳って、同い年の子は社会に出て働いている人が多い年齢ですよね。そういう意味で自分の中で区切りを感じていて。同時に、やりたいことはもう全部やり尽くせたなって思えるくらいいろんなことを経験させていただきましたし、「アイドル大満足」っていう気持ちになれていました。後輩も入ってきて、これからの日向坂46が本当に楽しみだなって思えたのも理由です。
――卒業のことはメンバーにあまり話していなかったそうですね。
【河田】そうですね。一度決めたらあまり揺らがないタイプではあるので、基本的にはあまり言っていませんでした。濱岸(ひより)には卒業を意識し始めたくらいから都度話していたんですけど、いつも肯定してくれて背中を押してくれました。
――濱岸さんとは今でも会う機会は多いんですか?
【河田】現役の時よりはだいぶ少なくなっちゃったんですけど、連絡はずっと取り続けていて。また旅行とかも行きたいなって思います。
■「言葉の限界」MV撮影の裏話も…「知らなかったんです!」
――卒業前最後のシングルに収録された「言葉の限界」という楽曲についてお聞きしたいのですが、ご自身にとってどんな曲になりましたか?
【河田】もらったばかりの曲なのに、すごく大事な曲になりました。MVは私の卒業だけじゃなくて、見ている方の人生にも重なるストーリーだなと思うので、いろんな目線で見てもらいたいです。撮影中はメンバーと楽しく過ごしていたらあっという間に終わってしまって、本当に素の自分でいられました。楽屋でそうめんを食べたり、カラオケに行ったり、海にも行ったり、自転車にも乗ったり…。撮影中は「切ない」という感じよりも、ただただ楽しくて、卒業することを忘れて過ごしていました。
――そんな中、最後の電車のシーンでは唯一切ない表情をされていた気がします。
【河田】あの時だけは卒業の実感がすごく湧いてしまって…悲しくなっちゃいました。電車のドアが閉まる場面では、最初は笑顔だったんですけど、急に切なくなってしまって…。“卒業”の世界に自然と入り込んでしまいました。
――1人のシーンでは涙も印象的でした。
【河田】あれは本当の涙で…。いろんなことを思い出していたら、勝手に涙がぽろぽろと流れてきて。MVで実際に映るのは一瞬だったんですけど、撮影では体感2分ぐらいカメラを回していただいていて、その間ずっと涙が止まらなくて。
――MVに映る駅名の看板に、逆から読むと「がんばれ かわたひな」とメッセージがあったことがファンの方の間で話題になっていましたが、ご存じでしたか?
【河田】知らなかったんです!最初にMVを見たときも気づかなくて、おひさまが気づいてくれて改めて観に行ったら「えー!」ってなって(笑)。私もびっくりしました。おひさまが気づかなかったら私気づいてないので、皆さんの観察力が本当にすごいなと思いました。
――気づいた時、どんな気持ちでしたか?
【河田】すごくうれしかったです。安藤(隼人)監督はこれまでにもたくさんの作品を撮ってくださったんですけど、けやき坂46時代に初めてMVを撮影した「期待していない自分」も安藤監督で、最初と最後を安藤監督に撮影していただいたというのが運命的で。本当に大好きな作品ばかり撮っていただいたので、感謝しかないです。
――最後のMV撮影では、これまでの活動を思い返していた瞬間もあったとおっしゃっていましたが、日向坂46は河田さんにとってどんな存在でしたか?
【河田】本当に全部が宝物みたいな時間でした。まさか自分がこんな人生を歩むとは思っていなかったので、すごく濃い8年間でした。こんな良いグループにいていいのかなと思うくらいすごく良いグループで、そんな日向坂46にいられたことがすごく誇りに思います。いつでも温かく包み込んでくれる、そんなグループだと思いますし、どの時代も愛すべきグループだと思います。
■「どんな道に進んだとしても…」卒業後について今の胸の内を明かす
――現在ツアー中ですが、卒業セレモニーまで約1ヶ月(※取材時)。実感はありますか?
【河田】まだあまりなくて(笑)。普段通り過ごしていたらその日が来るんだろうなと思います。でもおひさまの皆さんに会うたびに、少しずつ実感が湧いてきます。だからこそ、1日1日を大切に過ごしたいです。
――『日向坂で会いましょう』の撮影もラストが近づいているとお聞きしました。
【河田】そうですね…。最初はバラエティーへの苦手意識がすごくあったんですけど、でもいつの日からか『ひなあい』の収録がすっごく楽しくなって。人生で一番笑っている瞬間って『ひなあい』の収録なんじゃないかなって思うくらい大好きな場所になりました。オードリーさんに会えるのも毎回すごく楽しみで。これだけの人数の名前を覚えるだけでも大変なのに、愛を持って接してくださって。本当にMCがオードリーさんでよかったなって何回も思いました。スタッフの皆さんからも愛を感じて、愛の番組だなと思います(笑)。
――思い出深い回を挙げるとしたら?
【河田】怪談話の回(「ひな川淳二の怪談ナイト」)とか(笑)。ファンの方にもたくさん反響をいただいて、本当にうれしかったです。当時、「ちゃんとやらないと!」って考えすぎてしまっていたんですけど、自分らしくやったらいいんだと思えて、収録が楽しくなりました。
――そして、そんな秋頃に卒業を発表された河田さんですが、卒業後のことで考えていることはあるのでしょうか?
【河田】実はまだ何も決まってなくて。どうしようかなと悩んでる時期です。どんな道に進んだとしても、日向坂46での楽しい思い出を胸に、頑張りたいなと思います。
■プロフィール
河田陽菜(かわた・ひな)
2001年7月23日生まれ。しし座。山口県出身。B型。身長154.5センチ。愛称は“おひな”“KAWADAさん”。
2017年、「けやき坂46(ひらがなけやき)追加メンバーオーディション」に16歳で合格。雑誌やグラビアでも透明感が高く評価され、多くの表紙を飾る。日向坂46としてはシングルの表題曲だけでなく、ユニット楽曲やライブパフォーマンスでも存在感を発揮。「ガラス窓が汚れてる」「You’re in my way」「43年待ちのコロッケ」などでセンターを務めた。