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空間が喜ぶ音作り「聴景デザイン」という仕事

#プロジェクトの裏側 #ブランディング #環境改善


なぜ音はぞんざいに扱われているのか

内装にはこだわるのに、なぜ音はぞんざいに扱われているのでしょうか?

従来のBGMは、一般的に個々のミュージシャンが作った曲をBGMとして転用しています。そしてそのサービスの多くは、スムーズな導入と豊富にカテゴライズされた既存の曲を用いて手軽に雰囲気を作れることが特徴です。


しかし聴景デザインでは、空間に寄り添い、その場でしか体験できない特別な雰囲気を作り出すため、一から音楽を作曲をし、空間に合わせて音響をデザインする会社、株式会社神山聴景事務所を2019年に立ち上げました。


「なんとなく」が及ぼす影響

皆さんはなんとなく音を選んでいませんか?

お店やオフィスなど開業するにあたり、色々な業務をこなさなくてはならず、音に関する設計が後回しになりがちです。

施設の業態に合わせ、明るい雰囲気ならボサノヴァを使ったり、落ち着いた雰囲気ならジャズを使ったり、アップテンポな曲となるとポップスを使ったり。。。

実際、飲食店でどんな音楽が流れているのかは注意が向きづらい気がします。

ですがこのような姿勢で音に関わると、空間のブランディングや雰囲気にちぐはぐに影響する傾向にあります。

つまり内装デザインのプロはいても、音の内装のプロがいないのが現状なのです。

不明瞭な音の価値


音楽を聞くと、元気が出たり共感したり、儚い気持ちになったりすることがありますよね。音楽には感情を豊かにする力があります。


空間に流れる音楽にもその力が発揮されるはずです。

しかし多くの利用者は、音楽の力で雰囲気を作り出していることに気づいていないことが多いです。なぜならその音楽を積極的に聞く施設は限られるからです。

そのため価値が見出しにくく、結果として後回しにされがちです。しかし音楽を使わないとなると、逆に音が無いことに寂しさを感じ、結局音楽を使うことになります。


この問題について、音楽を使う理由を理解していない、または言語化できていないことが原因の一つと考えられます。BGMサービスは手軽に導入できるため、オーナーがその目的を理解しないままなんとなく合いそうな音楽を選んでしまい、その結果場所によっては音の問題が生じることもあります。

スムーズな導入はとても大事ですが、一方でこうした問題をはらんでいます。


空間における音の価値とは何なのか。


空間における音の価値をどう見出していくのか、過去の事例を紹介します。


事例紹介① JR 

音の錯覚を活用した駅構内シェアオフィスの音環境デザイン


2021年にJR駅構内に設置されたシェアオフィスの音環境をデザインしました。

集中していない時は周りの音が気にならないけど、集中しようとすると途端にそれらを「騒音」として認識してしまうということはありませんか?


下記の画像の通り、既存のBGM を使うとメロディなど主張が多く、加えてこの環境下には電車の進入進出音もあるため、音情報が多く作業の妨げになってしまう恐れがあります。


聴景デザインでは心理的にサウンドマスキングされる音環境を作りました。


シェアオフィス内に、まるで外から聞こえているかのような音量・音質に調整

した駅ホームの環境音源を使用し、本物と音源の区別がつかなくなる錯覚を起こさせる、というのが大きな特徴です。


この事例では、「騒音」問題を改善した事例の一つになりました。




事例紹介② 某情報通信大手 〜音で変える職場の未来、革新的なオフィススペースの音環境デザイン〜

従来のBGMでは解決できない導入前の音問題

今までは集中出来る環境を作り出すために、サウンドマスキングなどの技術が使用されてきました。しかしオフィス環境は進化し続けており、Web会議の一般化や、各オフィスの独自機能を持たせたスペース作りが活発化する中で、従来のBGMコンテンツサービスだけでは対応しきれない問題が浮き彫りになりました。音楽を流すことで、音楽により集中を妨げてしまう状況が生まれていたのです。

オフィスの現状と目指す方向


コロナ禍を経て、リモートワークからオフィス回帰を進める企業が増えてきています。

行きたくなるオフィスを作るには、ただ音響的な施しをするのではなく、自宅、カフェ、シェアオフィスでもないその場に行かないと体験できない特有性が必要だと感じました。


そこで独自の音響システムと聴景サウンドを用いて、没入感と集中力を両立させる音環境作りを目指しました。


クライアントと共創する集中力を高める理想の音響システム


集中つまり没入できるような環境を、実在する空間の音環境を再現したデモ音源を通してクライアントと音色、音質などを調整していき最終的にその雰囲気を持ち合わせた音楽に仕上げました。


特に音響システムは、音質や音圧が従業員の集中を高めるような設計を心がけ、空間を包み込むような演出を可能とするスピーカーも使用しています。

その結果オフィス内外の環境音と音コンテンツが調和し、事例②では理想的な集中環境を提供することが出来ました。


音作りとは

作曲力だけでは務まらないデザイン


聴景デザインは、「サウンドスケープ」と「環境音楽」の理論に基づき、音環境分析力と制作技術を融合させ、空間に最適な音を提供します。これにより、空間と音が調和し、新たな感動と心地よさを生み出し、その場の雰囲気を劇的に変える力を持っています。


音楽を流せばある程度の雰囲気を作ることはできますが、その雰囲気を継続させるには「居心地の良さ」が重要で、そこに音響的な知見を取り入れるとその実現に近づきます。


音楽を流せばある程度の雰囲気を作ることはできますが、その雰囲気を継続させるには「居心地の良さ」が重要で、そこに音響的な知見を取り入れるとその実現に近づきます。


音作り


さらに重要なのは音楽の内容です。私は「利用者の居心地を阻害しない」ことを大切にしています。メロディや音量が不適切だと、ブランディングや快適さに悪影響を与える可能性があります。

特にオフィス環境では、音質が悪いと長時間の試聴が難しくなります。そのため、現地調査やヒアリングを徹底、共有できるイメージを言語化して蓄積し、音と空間の調和を図っています。



「音」とは施設全体の体験価値を高められるもの


様々なサービスの組み合わせにより、日々進化している商業施設、オフィス環境、公共施設や公園など、従来より快適でより新しいものが常に生まれ続けています。

しかし、音環境に関してはどう改善すればよいか分からない、無くてもなんとかなってしまい後回しになりがちです。しかしどこにでも存在する「音」を味方に、それぞれの施設に合わせた利用者の邪魔をしない音環境をデザインすることが出来れば、施設の満足度をより高められるはずです。




聴景デザイナー

神山健太

2019年に株式会社神山聴景事務所を設立


主な導入事例

2020年 立川Green springsの屋外エリア全域にて音環境・音響の設計

2021年 JR構内のシェアオフィスにて音環境の設計

2022年 イオンモール土岐の屋外広場、レストラン街の音環境・音響の設計

2024年 某大手情報通信会社のオフィス音環境設計

※現在オフィス向け聴景デザインを導入しやすくする「音環境デザインパッケージ』を開発中。







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