広々とした浴室に穏やかな時間が流れる。1993年10月に温泉施設が完成して以来、客から「まるで家の風呂のようだ」と親しまれてきた。


元々旅館業を営んでいた先代の故・有園耕一さんが「鹿屋体育大学の開学で街にスポーツ関係者が増える」と一念発起。敷地内の地下約1,100メートルの温泉を掘り当てた。


泉質はツルツルとした感触の炭酸水素塩泉。泉温35.8度を42度に沸かしている。リハビリに適した運動浴場や２種類のサウナ室も人気だ。


10日連続入浴の「皆勤賞」または回数券の表紙3枚を集めると、1回分無料という楽しみ方もある。娘で現社長のあつこさんは「地域密着で昔ながらの銭湯という雰囲気を大切にしたい」と語った。