釣り上げたクエの魚拓を持つ山内省二さん(右)と妻幸子さん=鹿児島市桜ケ丘6丁目
鹿児島市桜ケ丘6丁目の無職山内省二さん(71)が指宿市の長崎鼻沖で巨大クエ(体長158センチ、重さ32キロ)を釣り上げたという南日本新聞の17日付記事は、大きな反響を呼んだ。ネット上には、ゴムボートに乗って1人で釣り上げたことに「どんな釣り具を使ったのか」「体力がすごい」といった声が集まった。
使用した釣りざおは、1万円ほどで購入したマダイ釣り用のカーボン製で長さ約2メートル。糸がたるみにくいベイトリールを使った。ハリス(針を結ぶ糸)は5号、釣り糸はPE0.8号。餌はつけず、仕掛けには20センチほどの緑と白色のシリコン製ワームネクタイを使用した。「この大きさのクエなら、普通100号くらいのハリスを使うだろうけど」と山内さんは笑う。
山内さんは14日朝、長さ3メートル、幅67センチのゴムボートで海に出た。間もなくクエがかかり、一時は釣り糸が250メートルほど出ていった。3時間半後にやっとの思いで釣り上げると5、6回暴れ、素手で押さえた。
クエは魚拓を取った後、10日ほど熟成させ、唐揚げや刺し身にして食べたという。「高級料亭でも行かないとなかなか食べられない。特に刺し身の味は最高だった」。親戚にもお裾分けした。
クエと格闘した体力について「ばか力だったかな」と笑う。「釣りは潮の読み方や釣り方を自分で研究してやれるところが魅力。体が持てばいつまででも続けたい」