国立感染症研究所(東京都)は5日までに、鹿児島県が7月30日に公表した「E484K変異」と「L452R変異」の二つを併せ持つ「デルタ株」の新変異について、国内で初めて確認されたと明らかにした。
「L452R」はインド由来のデルタ株に見られる変異。「E484K」はそれぞれ南アフリカ、ブラジル由来の「ベータ株」や「ガンマ株」などに見られ、ワクチンの効果が減衰することが示唆されている。
国立感染研によると「E484K変異を持つデルタ株」は海外で約120例が報告されているが、ワクチンへの影響も含め知見は得られていない。
県は、同デルタ株の感染者に関連する感染者のゲノム解析を進めている。変異の経緯については分かっていない。
県の担当者は「現時点で感染拡大の可能性は低いと考えているが、引き続き状況を注視していく」と話した。