女児が通っていた興教寺保育園=姶良市西餅田
鹿児島県姶良市の認可保育所「興教寺保育園」で4月、6カ月の女児がおやつ後に急変、意識不明の重体となり約40日後に死亡した事案を受け、鹿児島県と姶良市は23日、合同で指導監査に入った。県と市が26日、明らかにした。
県や市によると、県は児童福祉法に基づく特別指導監査で、市は子ども・子育て支援法に基づく確認指導監査。県職員6人と市職員2人が23日午後1時~3時半ごろに実施した。午前中は、事案が発生した部屋を含めた現場を確認した。
市が設置した第三者による検証委員会は5日、女児の遺族から、調査を求める内容をまとめた意見書を受け取った。市は意見書の内容を踏まえて、監査の実施を決めた。監査内容について市は「遺族の意見書に沿って確認した」と説明。県は「監査中のため示せない」とした。
市は「今後県と協議し、処分の有無を含めた最終結果を検討する。必要な部分は検証委と共有する」。県は今後の対応について「警察の捜査や検証委の状況を注視していく」と説明した。
園によると4月18日午後、女児に保育士がすりおろした生のリンゴを与えた後、あおむけに寝かせたところ様子が急変し、病院に搬送。意識不明の状態が続き5月28日に死亡した。遺族の意見書は、同意なしに生のリンゴを与えた経緯や救護措置が適切だったかなど7項目を挙げていた。