検査を終え資料を運び出す鹿児島運輸支局の職員=28日午後5時半、鹿児島市宇宿2丁目
国土交通省による立ち入り検査が行われたビッグモーター鹿児島店(鹿児島市宇宿2丁目)では28日、九州運輸局鹿児島運輸支局で民間車検場などを指導監督する陸運技術専門官2人が帳簿の確認や従業員からの聴き取りを行った。
専門官2人は同日午前9時ごろ、報道陣が10人以上集まった鹿児島店に車で到着。カメラを手に店舗や工場内を回って書類を確認し、整備などに関わる従業員へのヒアリングを繰り返した。検査は昼食時間を除いて約7時間半に及び、午後5時半ごろ終了。書類などが入ったとみられるダンボール2箱を持ち出した。
同店では開店後、客がほぼ途切れることなく来店。従業員らは客の対応や販売用車両の洗車、整備作業などを黙々とこなしていた。店舗に隣接した工場の従業員は、ヒアリングの順番になると作業の手を止めて応じていた。
同支局によると、同店はオープンと同時期の2017年9月、自動車特定整備事業認証などを取得。国の指定工場として、車検や整備も手掛けていた。同支局による2年に1回程度の監査では、問題はなかったという。
同社が18日にホームページで公表した外部弁護士による調査報告書では、サンプル調査として行った21年の鹿児島店の板金・塗装案件75件のうち、36%に当たる27件で不適切な行為があったと指摘されていた。