大相撲・放駒部屋が西之表で初合宿 出身幕内力士・島津海関と放駒親方に、成果や名古屋場所への意気込みを聞いた

2024/06/19 20:30
種子島合宿を振り返る放駒親方(左)と島津海関=18日、西之表市の「あっぽ〜らんど」
種子島合宿を振り返る放駒親方(左)と島津海関=18日、西之表市の「あっぽ〜らんど」
 大相撲の放駒部屋が13~18日、西之表市の「あっぽ~らんど」で合宿を開いた。連日多くの見学客が訪れる中、力士たちは迫力の稽古を重ねた。同市出身の島津海関(28)と師匠の放駒親方(46)に、合宿の成果や7月の名古屋場所への意気込みを聞いた。

 -種子島で相撲部屋の合宿は初めてだった。

 島津海関「地元の方たちに関取になった姿を見てもらえたことがうれしい。けがが治ったばかりで、四股やすり足といった基本をしっかりやり直そうと思っていた。相撲も取れるようになり、手応えを感じる」

 放駒親方「普段より取組の番数を増やすなど、稽古量を多くした。みんなにはきついところを乗り越えてほしい。相撲の普及も目的で、多くの人が見学に来てくれてありがたかった。力士たちも応援を力に変えてくれるのではないか」

 -師匠の目から見た島津海関の良さは。

 放駒親方「精いっぱい相撲を取るし、体は大きくなってもスピードが落ちていないのは武器だ。もろ差しになるまでの動きや速さも特徴的で、誰でもできるというものではない。番付が上がれば人気が出る」

 -初場所で新入幕を果たしたが、春場所で左ふくらはぎにけがを負い、夏場所も途中出場と苦しんだ。

 島津海関「こういう時期もあると、前向きに捉えている。立ち合いから一気に走り、相手の懐に入る相撲が持ち味。幕内力士は相撲がうまいが、体調さえ整えば通用する自信はある」

 -新入幕が同時だった大の里関(二所ノ関部屋)が早くも幕内優勝した。

 島津海関「ライバル視はしていない。自分は一番一番、しっかり相撲を取るだけ。思い出されるのは新入幕だった初場所の千秋楽。勝てば三賞獲得という一番で、明生関(瀬戸内町出身、立浪部屋)と対戦した。関脇も務めただけに、経験や力の差を感じた」

 -名古屋場所が7月14日に初日を迎える。
 放駒親方「島津海は幕内で9番勝った。幕内の力は確実にある。一方で2桁勝利というのが一つ壁だ。一度できれば上に行けるはず。名古屋場所で幕内復帰を決める気持ちでやってもらいたい」

 島津海関「調整の仕方が重要だ。十両下位の番付になるだろうが、2桁勝って九州場所では幕内に戻ってきたい。地元からも応援をお願いしたい」

【略歴】しまづうみ 本名中園空。1996年、西之表市現和出身。4人きょうだいの2番目。幼少時から相撲を始め、種子島中学校を卒業後、旧松ケ根部屋に入門した。初土俵は2012年3月。175センチ、160キロ。

【略歴】 はなれごまおやかた 元関脇玉乃島、本名岡部新。1977年、福島県出身。左四つ、寄りを得意とし、幕内在位56場所、うち三役は4場所。敢闘賞5回、技能賞1回を獲得した。

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