不祥事続く鹿児島県警の再発防止策…問題の性犯罪への取り組みはいまだ「検討中」

2024/12/17 11:20
 鹿児島県警は16日、相次ぐ不祥事を受けて8月2日に公表した再発防止策の進捗(しんちょく)状況を初めて公表した。警察情報の取り扱いについて、職員のアクセス権を縮小するなどした。性犯罪に特化した取り組みは「検討中」と回答するにとどめた。

 職務上知り得た秘密を漏らしたとして8月に有罪判決を受けた曽於署の元巡査長が、業務上必要のない警察情報を閲覧できる状態にあったことから、システムへのアクセス権を見直した。

 警部補以下が本部長に課題を直言する「改革推進研究会」は55部署で延べ155回実施。うち2回は本部長に出席要請があり、9月に野川明輝前本部長、11月に岩瀬聡本部長が出た。

 県警では2020年以降性犯罪関連で5人が逮捕され、11月にも16歳未満の少女と知りながら性交したとして、県警本部の男性巡査部長が懲戒免職となったが、性犯罪に特化した対策は「検討中」とした。

 16日の県議会総務警察委員会で、田之上耕三議員(自民)から組織運営について問われた岩瀬本部長は「幹部が適正な業務管理をしていれば不祥事は防げた。内輪の論理は県民や被害者には通用しないと自覚的になるべきと考えている」と述べた。

 県警は同日、進捗状況をホームページで公開した。

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