尾辻朋実氏
夏の参院選鹿児島選挙区に無所属で立候補予定の尾辻朋実氏(43)への推薦を立憲民主党県連が決めた13日、連合鹿児島や連携を模索する野党から「自民議員の2世という印象」「すんなり支援できるか」と戸惑う声が上がった。尾辻氏の“古巣”である自民の関係者は「政治不信を招きかねない行為」と突き放した。
立民や国民民主党の最大の支援組織・連合鹿児島の下町和三会長は「なかなか大胆で面白い選択をしたなという印象。立民とご本人の考えや政策を聞いていないので、今は自民議員の2世というイメージが強い」と率直に語る。国民が独自候補を擁立する方針であることに触れ、支援の在り方を決めるのは「時間がかかるかもしれない」と見通した。
社民党県連合の川路孝代表は「正式に協力要請を受けてから議論する」とした上で「参院選の自民公認候補予定者の公募にも手を挙げた方をすんなり支持できるかどうか」と漏らした。
「立民は第2の自民になったのか」。共産党県委員会の山口広延委員長は「米国いいなりの政治を止める立場にはない方に見える」と尾辻氏の印象を語る。公認候補の擁立を急ぎ、野党共闘を協議するテーブルに着く考えを示した。
自民県連の吉留厚宏幹事長は「立候補の自由は誰にでもある。しかし自民の公募に落ちて立民に入党し、推薦を受けて出るのはとても遺憾」と批判した。