ツルに関するクイズを楽しむ参加者=26日、熊本県津奈木町
鹿児島県出水市の特認校・切通小学校は26日、肥薩おれんじ鉄道を貸し切っての日曜参観を初めて開いた。全児童19人や保護者、教職員のほか地元自治会長らも加わり64人が乗車。クイズや学習発表会で盛り上がり、車窓からの眺めや児童が考案した駅弁を楽しんだ。
児童は昨年度、地域の食材を生かした駅弁「出水の宝弁当」を発案し、同鉄道に乗りながら味わった。同校は本年度、親子で鉄道の旅を楽しんでほしいと、列車を使った日曜参観を計画した。
当日は出水市の出水駅を出発し、熊本県芦北町の佐敷駅へ。車内では同校に4人いる「いずみツルガイド博士」が、出水に飛来するツルの種類や特徴を紹介した。3択クイズもあった。
佐敷駅近くのコミュニティーセンターでは、児童が水俣病や持続可能な開発目標(SDGs)について学習成果を発表した。帰りの車内では、チキン南蛮や焼き魚が入ったボリューム満点の駅弁をおいしそうに頬張った。
1年生女児は「列車からの景色がきれい。お弁当がおいしかった」と笑顔。5年男児の父親(48)は「ローカル線で出かけ、子どもたちが考えた弁当を食べる最高の一日になった。小規模校だからこそできる取り組み。来年以降も続けばうれしい」と語った。