桜島学校の建設予定地=鹿児島市桜島横山町
2027年4月までに完成を目指す鹿児島市の義務教育学校「桜島学校」の新校舎の整備費が、当初計画から約11億円と2割程度増え、60億円前後になることが1日、関係者への取材で分かった。市は24年度一般会計補正予算案に盛り込み、市議会3月定例会に提案する。
新校舎建設に関しては、資材費高騰などの影響で工事の入札不調が続き、当初見込んだ整備費では着工のめどが立たない状態だった。市は26年4月、既存校舎を使って同校の組織のみ先行して開校する。
同校は桜島地域の全8小中学校を統合する市内初の9年制義務教育学校。新校舎は、桜島溶岩グラウンド第1(約2万6000平方メートル)に約47億円かけて新校舎(延べ床面積約9500平方メートル)を建設する計画だった。
しかし度重なる入札不調を受け、市は新校舎完成をずらし、工期や細かな設計見直しを検討した上で再入札するとしていた。
新校舎の入札を巡っては、24年10月着工を目指し同年7月に実施。資材費の高騰や作業員の確保が困難といった理由で応札がないなど不調に終わっていた。その後、同年10月に単価を見直し再入札したが不調だった。