規制線が張られた事件現場周辺=2日、伊仙町佐弁
鹿児島県伊仙町佐弁で昨年11月、女性保育士が自宅で刺殺された事件で、県警捜査本部は2日、殺人と住居侵入の疑いで1日に逮捕した県内の男子高校生(18)について、窃盗目的の犯行ではないとみて捜査していると明らかにした。盗まれた物や室内を荒らされた形跡が確認されていないためで、単独犯とみて動機などを調べている。
捜査本部によると、2人は面識があり、親族ではない。男子高校生は「包丁で刺して殺したことは間違いない」と容疑を認めている。捜査本部は凶器とみられる刃物を押収しており、供述の裏付けを急いでいる。殺意をもって侵入した可能性があるとみて調べている。送検日時や送検先については「被疑者が少年であることなどを総合的に判断した」として公表していない。
逮捕容疑は昨年11月20日夕方、住人の女性(55)宅に侵入し、女性の上半身を刃物のような物で複数回刺すなどして殺害した疑い。同日午後6時ごろ、関係者が血を流して倒れている女性を発見し119番した。死因は出血性ショック。消防は「首から出血があった」と説明している。