国の原子力総合防災訓練、初の孤立集落発生を想定 能登半島地震踏まえ11年ぶり県内実施、294機関4820人参加 14~16日、薩摩川内市

2025/02/05 17:03
 内閣府と原子力規制庁は4日、九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)を対象施設に予定する本年度の原子力総合防災訓練を、14~16日に実施すると発表した。国や県、30キロ圏内9市町、九電など294機関、住民含む約4820人の参加を予定。能登半島地震を踏まえ、地震と原発事故の複合災害時の対応を検証する。

 今回は原子力総合防災訓練として初めて、孤立集落の発生を想定したヘリコプター・船舶での住民避難や物資輸送、倒壊家屋からの救助、移動基地局を使った通信復旧を実施。住民の屋内退避のほか、指揮所では地震被害に伴う代替避難先の調整も計画している。

 浅尾慶一郎・原子力防災担当相は4日の閣議後会見で「能登半島地震が起きて最初の総合防災訓練。厳しい状況でも適切かつ迅速に対応できるようにしたい」と話した。浅尾氏は官邸や内閣府で訓練に参加する。

 国の原子力総合防災訓練は2000年度に始まった。原子力緊急事態を想定して年1回実施し、県内では13年度以来11年ぶり。

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