6日のみの臨時ダイヤを表示する時刻表=同日午後、鹿児島市中央町の南国交通バスターミナル
積雪の影響で鹿児島県内の九州自動車道と東九州自動車道の一部区間は5日夜から6日昼過ぎまで通行止めとなった。国道10号や主要道路で渋滞が長引き、「通勤に3倍の時間がかかった」との声も聞かれた。
積雪や雪の重みによる倒木などのため、九州道鹿児島北インターチェンジ(IC)-栗野IC、東九州自動車道隼人西IC-加治木JCTは6日午後1時40分ごろまで通行止めになった。姶良市では午前7時すぎに踏切事故も発生した。
鹿児島市から姶良市に車で通勤する加音ホール事務局長栫公大さん(45)は、普段は国道10号を通って1時間余りで着くところが、3時間ほどかかった。「特に姶良市内に入ってからの渋滞がひどかった。後で踏切事故があったと聞いた」。ホールの開館に間に合わず同僚に連絡したという。
鹿児島空港連絡バスは、国道10号経由で迂回(うかい)。運行する鹿児島交通によると、所要時間は最大約2時間半だった。出張で訪れていた大阪市の会社経営山添晏聖(あずと)さん(26)は「予定を1時間前倒ししたが、帰りの飛行機に間に合わないところだった。九州道の通行止めが解除されて本当に良かった」と安堵(あんど)した。主に関西エリアに野菜や花、卵を運ぶセイコー運輸(鹿児島市)は、一般道で出水市や志布志市へ向かった。国道3号などの渋滞で、通常より約3時間遅れた。鳥部敏雄社長(68)は「荷主には事前に説明し、遅配は理解してもらっている。今後も冷え込むので状況を注視し安全を確保しながら消費者の生活が困らないよう努めたい」と話した。