入札不調は医療事務にも…鹿児島市立病院、4月からの委託先決まらず 人件費高騰が影響か

2025/02/18 11:45
鹿児島市立病院
鹿児島市立病院
 鹿児島市立病院で医療事務の業務委託入札が2度にわたり不調となり、4月以降の委託先が未定であることが17日、分かった。2024~28年度の複数年契約を結ぶ入札で、人手不足や人件費高騰が影響したとみられる。24年度の病院事業特別会計予算に22億5745万円の債務負担行為を設定していた。

 現在の契約は25年3月末で期限を迎えるため、病院では業務に支障がないよう、新たな複数年での枠組みを検討している。同日の市議会産業観光企業委員会で同病院医事情報課が報告した。市立病院は診療報酬の請求や患者の受付業務などを業者に委託しており、院内で約100人が働いている。現在の契約期間は2021年4月からの4年間。

 新契約は25年4月からの4年間と24年度内の引き継ぎ期間。入札は24年9月に公募型プロポーザル方式で実施した。申し込んだ2社から期限の10月末までに提案書が出されず、不調となった。業者にヒアリングを行い、金額を上げて12月に再入札したが、どの業者からも申し込みがなかった。

 このため、市立病院は債務負担行為を廃止する同特別会計補正予算案を市議会に提案している。同病院医事情報課は4年の長期契約が難しいという業者の意見を受けて、新たな複数年での契約を目指し、業務に支障がないよう努めるとしている。

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