鹿児島市立病院
鹿児島市立病院が再整備を進める増築棟建築工事の入札に申し込みがなく、不調になったことが分かった。市立病院は原因を分析しており、再入札など今後の整備スケジュールは未定としている。
病院再整備室によると、増築棟は3月着工と2027年度末完成を目指し、昨年12月に公告した。資材や労務費の高騰を背景に、公共工事の入札が厳しい状況にあることを考慮し、資格要件を緩和したが、参加する共同企業体(JV)がなく、不調となった。このため建築工事に伴う電気や給排水、空調設備の入札を取りやめた。
増築棟は、既存棟南側に6階建ての新棟(延べ床面積8000平方メートル)を建てて連結する。感染症病棟を独立配置するとともに、集中治療室(ICU)を集約し、高度な治療に対応する手術室を設ける。工事費は24~27年度で計80億9740万円を見込む。このうち14億9155万円を25年度の病院事業特別会計予算案に盛り込み19日、市議会定例会に提案した。
病院再整備室は関係団体などに聞き取り、不調の原因を分析している。