立憲民主・野田佳彦代表が夏の参院選向け鹿児島入り 尾辻氏(自民)の三女・朋実氏推薦で描く保守王国での勝利の道筋

2025/02/23 21:30
夏の参院選で野党候補一本化の必要性を語る野田佳彦代表=23日、鹿児島市
夏の参院選で野党候補一本化の必要性を語る野田佳彦代表=23日、鹿児島市
 立憲民主党の野田佳彦代表は23日、鹿児島市で南日本新聞のインタビューに応じ、夏の参院選は「32の改選1人区が勝敗の鍵を握る」と述べ、鹿児島選挙区を含め野党候補一本化の重要性を訴えた。同選挙区で推薦する新人尾辻朋実氏(44)は世襲に当たらないとの認識を示した。

 尾辻氏は自民党の尾辻秀久参院議員の三女。野田代表は「秀久氏は硬骨漢で平和主義者。政治家として尊敬できる部分があり、その娘さんがわが党の推薦を受けて出るという決意と覚悟に感謝している」と語った。世襲との見方には「自民として培ってきた基盤や既得権はない」とした。

 連合鹿児島を柱とする「5者会議」のメンバー国民民主党、社民党が候補を擁立しない方針に触れ「あとは連合鹿児島の理解を得られるかどうかだ」と言及。下町和三会長らと23日面会し「意見交換は十分できた」と話した。「それ以外の動きがあるなら誠意ある対応で調整していく」と共産党との協議にも前向きな姿勢を見せた。

 昨年10月の衆院選県内4選挙区で立民が2勝、自民は1勝にとどまったことに「保守王国とされる場所ほど(自公連立政権が中心だった)これまでの30年は何だったのかという意識が高まっている」と指摘。県内の立民地方議員は圧倒的に女性が多いとし、「国会にも選挙区から女性を送り出したい」と述べた。

 立民は昨年10月の衆院選で議席を大きく伸ばしたが、少数野党の躍進もあり存在感を発揮できていない。「自民に代わる政権をつくるため野党でいかに連携するか。まとめ役になるのが自分たちの役割だ」と強調し、共同での法案提出や国会対応への意欲を語った。

 野田代表は参院選に向けた地方行脚の一環で鹿児島入りした。

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