鹿児島県枕崎市は5日、妊婦の出産に関する情報を事前に登録、市消防本部と共有し緊急時の対応に役立てる取り組みを始めると明らかにした。分娩(ぶんべん)のできる医療機関が同市内にないことから、妊婦の不安を解消する狙い。経費を2025年度当初予算案に盛り込んだ。
共有する情報は住所、氏名のほか担当医や出産予定日、出産予定の医療機関などで登録は任意とする。緊急時に担当医の指示のもとで医療機関への適切な搬送に役立てる。搬送中の対応について、救急隊員への研修も計画している。
市健康課では、里帰り出産も含めて約80人を想定。遠方の分娩取扱施設への交通費や宿泊費の助成などの新規事業も盛り込んだ。