鹿児島空港の国際線地上業務に鴻池エアーホールディング(東京)参入へ 25年中に業務開始予定 職員不足で県が誘致

2025/03/06 06:30
〈資料写真〉鹿児島空港
〈資料写真〉鹿児島空港
 鹿児島県霧島市の鹿児島空港で、飛行機の誘導やカウンター業務などを担うグランドハンドリング(地上職員)事業に、業界大手の鴻池エアーホールディング(東京)が新規参入に向け調整していることが5日、分かった。対象は国際定期便。同空港では新型コロナウイルスを機に地上職員不足が顕在化し、県が新規参入を働きかけていた。

 同ホールディングを含む鴻池運輸(大阪)のグループ企業は、成田や羽田といった国内外8空港で地上業務を請け負う。鹿児島空港では2025年中に業務を開始予定で、新規事業所の立ち上げ準備や地上職員募集を始めている。今月8日には霧島市の企業説明会にも参加する。

 鹿児島空港の地上業務は大半を南国交通(鹿児島市)が担ってきたが、コロナ禍で採用停止や離職が重なり、一時期約400人から8割に減少。コロナ収束後には人手不足から国際線の再開が決まらない時期もあった。県は同業他社の参入を促すため、経営支援金として24年度当初予算に4700万円を計上している。

 同ホールディング広報は「決まったものはない」とした上で、「グループ内で地上業務は注力事業と位置づけている。参入できる機会があれば拡大していきたい」としている。

 鹿児島空港の国際定期便は現在、香港、ソウル、上海、台北の4路線を5社が週計18便を運航している。

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