新規性が足りなかったのか…あてにしていた国の「デジ田」交付金、1億円分の15事業が採択されず 鹿児島県

2025/03/07 18:03
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 鹿児島県は6日の県議会総合政策建設委員会で、2024年度の「かごしまGX(グリーントランスフォーメーション)プロジェクト創出・推進事業」について、デジタル田園都市国家構想交付金(デジ田交付金)の活用が国の審査で不採択になったと明らかにした。当初予算段階で想定していた同交付金は、GX推進事業を含め15事業約1億円分が採択されなかった。

 県計画管理室は取材に、不採択の15事業はいずれも交付金適用対象である新規・拡充事業だったと説明。「新規性が足りないと見られたのでは」と分析する。

 GX推進事業は温室効果ガス排出削減と経済成長の両立を目指す取り組み。総合政策課によると、24年度当初予算に約2500万円を計上。GXの可能性を検討するワークショップ開催費などに約730万円分の交付金活用を想定していた。

 県は予算成立後の昨年3月末、国から不採択の通知を受けた。現在開会中の県議会定例会に提案した補正予算案に、国庫支出の減額と一般財源の増額を盛り込んだ。事業内容の変更はない。通知から補正予算提出まで約1年たっていることについて県は「同様の補正は年度末にすることが慣例」としている。

 ほかに不採択となったのは、新産業創出ネットワーク事業(約5900万円分)、プロスポーツチーム支援(約770万円分)など。

 計画管理室は「デジ田交付金は対象事業が幅広く、全国の自治体が交付金活用の実施計画を国に提出しているとみられる。(国当初予算に計上された1000億円の)枠内では全て採択できないだろう」と背景を説明した。

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