鹿児島県教育委員会は12日、2024年度鹿児島学力・学習状況調査の結果を公表した。中学1年の数学、中学2年の社会、数学で平均正答率が4割台となった。今回から学習用端末で出題・解答する方式(CBT)に切り替わったことも一因とみている。
学力調査は県内の公立小中学校計676校で1月、小学5年と中学1、2年を対象に実施した。小5が国語、社会、算数、理科の4教科。中1、2が英語を加えた5教科で、主に「知識・技能」「思考・判断・表現」を問う内容だった。児童生徒の情報活用能力の育成などを見据え、今回からCBTで行った。
学年ごとの平均正答率をみると、小学5年は全教科で6割を上回った。中学は1、2年とも国語が6割台だった一方、数学は4割台だった。県教委によると、数学は過去に出題された類題で正答率が低い問題もあった。計算用紙を使わず暗算のみで間違えたことなどが考えられるという。
CBT導入によって昨年11月行った学習状況調査とのクロス集計が可能になった。結果を分析したところ、主体的に学習に取り組んだ児童生徒ほど正答率が高い傾向がみられたという。県教委義務教育課の水島淳課長は「端末を使い慣れているかも影響したようだ。今回の結果を今後の授業改善に生かしてもらいたい」と話した。